「東大ブランド」で就活を舐めた末路…学歴活動家・じゅそうけんが分析する「東大卒なのに予後不良」5つの特徴
最強の学歴・東京大学。書類選考はフリーパス、親や周囲からの承認も抜群の「東大卒」でありながら、社会人になってから自己評価と現実のギャップに苦しみ、いわゆる「予後不良」に陥る人々がいる。ここでいう予後不良とは、単なる低年収ではなく、高い自己期待値に対してキャリアの納得感や専門性が大きく下振れしている状態を指す。能力も初期装備も十分なはずの彼らが、なぜ社会人になってから失速してしまうのか。学歴や労働市場の動向に詳しい学歴活動家・じゅそうけん氏が、東大卒が直面するキャリアの罠と「予後不良」に陥る構造的特徴を冷徹に分析する。
東大合格がピークに。「受験の成功体験」を社会人になっても引きずる東大卒の盲点
「東大卒なら人生安泰」
そう信じてやまない人も多くいることだろう。もちろん東京大学という学歴が、日本社会において依然として最強クラスの肩書きであることは疑いようがない。受験市場では頂点であり、就職市場でも書類選考の段階で足切りされることはほとんどない。親世代から見れば、東大合格は子育ての一つの到達点であり、本人にとっても18歳時点の努力が社会的に承認される最高の瞬間である。
しかし、問題はその先である。東大に入った後、全員が順当に幸福なキャリアを歩むわけではない。むしろ、東大卒であるがゆえに、社会人になってから強烈なコンプレックスを抱え、自己評価と現実のギャップに苦しみ、いわゆる「予後不良」に陥ってしまう人が一定数存在する。
ここでいう予後不良とは、単に年収が低い、出世できないという話に限らない。本人が持っていた期待値に対して、現実のキャリア、職場での評価、専門性、人生の納得感が大きく下振れしてしまい、自己肯定感が低下している状態を指す。今回はそんな「東大卒にも関わらず予後不良に陥ってしまう人の特徴」を考えていく。
東大合格で燃え尽き、就職市場の「次のゲーム」に敗北
特徴その1:燃え尽き症候群
東大卒の予後不良者に共通する第1の特徴は、「東大合格をゴールだと錯覚してしまうこと」である。中学受験、鉄緑会、進学校、大学受験というレールを走り抜けてきた人間にとって、東大合格は一つのゴールである。だが、大学入学後に待っているのは、また別種の競争だ。進学振り分け、学部選択、ゼミ選択、インターン、就職活動、初期配属、転職市場での評価。これらは大学受験とは似て非なるゲームであり、偏差値の高さだけでは勝てない。東大入学後に燃え尽きてしまい、進学振り分けの重要性を理解しながらも十分に動けなかったという人は多いと聞く。
後に挽回しようにも、どのような選択も「急場凌ぎ」であることは否めず、その選択が新卒就活や配属の局面でじわじわ効いてくる。しかし、その先で待っているのは、早慶の体育会、帰国子女、コミュ強私文、長期インターン経験者たちとの正面衝突である。場合によっては自身の専門性を手放さざるを得ないような選択や、全く研究に身が入らない関心と大きく外れる選択をしたがゆえに、就職活動に失敗するケースも多く見られるが、これは入学後の燃え尽き症候群に一定原因があると見て間違い無いだろう。
特徴その2:見栄えがいいだけの意思決定
第2の特徴は、「学内カーストを社会のカーストと取り違えること」である。大学生の時点では、進振り点が高い学部、人気のある学科、見栄えの良い進路が偉く見える。しかし社会に出ると、評価軸はまったく変わる。企業が欲しいのは、抽象的に頭が良い人間だけではない。数理、会計、法務、IT、金融工学、データ分析、研究開発、英語、営業力、マネジメント適性といった、収益や組織運営に直結する能力である。
「東大」という最も偏差値表で上に位置する大学を目指してきた彼らの悲しい習性なのかもしれないが、所属コミュニティの中で舐められない選択を取りがちなのだろう。私の友人でも、理科二類から経済学部に就職し日系金融機関へ就職と、はたから見れば綺麗なルートを辿った者がいる。本人からすれば進振り点が足りなく、理系学部へ進振りで進学しても満足な結果が得られない状況の中での最も聞こえのいい選択だったという。
しかし、専門性から逃げる選択をしてしまうと、社内でうまく立ち回れる能力がない限りは期待値に届かない結果となってしまう事も多い。この点で、東大卒でも「ノースキル高学歴」になってしまうと苦しい。大学名は強いが、何ができるのかを問われたときに答えられない。学部時代にサークルも長期インターンも本格的な研究も資格勉強もしておらず、就活では「地頭」と「ポテンシャル」だけで乗り切ろうとする。たしかに、それでも一定の大企業には入れるかもしれない。だが問題は入社後である。JTCの総合職オープン採用では、入社した瞬間に勝者が決まるわけではない。むしろ配属ガチャ、上司ガチャ、部署の収益性、自分の適性との相性によって、東大卒の看板は急速に効力を失っていく。