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資産10億円投資家が実践する“大底狙い”の「テーマ株仕分け術」

(c) AdobeStock

本稿で紹介している個別銘柄:INPEX(1605)、東洋エンジニアリング(6330)、住友金属鉱山(5713)、岩谷産業(8088)、住友化学(4005)、三菱ケミカルグループ(4188)、三井化学(4183)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)

 連日、中東情勢の緊迫化を伝えるニュースが飛び交い、特定のテーマ株へ短期的に資金が向かっている2026年の株式市場。

 「有事ならとりあえず防衛や資源を買えばいい」という単純な連想ゲームで相場に乗るのは、あまりに危険だと警鐘を鳴らすのが、資産10億円超の投資家・株億太郎氏だ。

 株億太郎氏によれば、今の相場ではヘッドラインの雰囲気だけで飛びつくのではなく、企業のビジネスモデルが有事とどうリンクしているかを「直接恩恵」「間接受益」「逆風」に冷徹に仕分けるスキルが求められるという。

 そこで今回は、株億太郎氏に足元のニュース相場で「本当に買えるテーマ株」と「実は大怪我をする罠セクター」の具体的な見極め方を伺った。

目次

有事=防衛や資源を買うのは素人発想?

ーー連日、中東情勢の緊迫化がヘッドラインを賑わせています。足元のニュース相場において、テーマ株をどのように整理して見ていけばよいでしょうか。

 今起きている地政学リスクに対して、すべてのセクターが同じように動くわけではありません。銘柄は「直接恩恵を受ける銘柄」「間接的に恩恵を受ける銘柄」、そして「実は逆風になる銘柄」に明確に分かれます。

 一律に「有事だからこれを買え」と極端に扱うのは非常に危険です。ニュースの雰囲気だけで飛びつくのではなく、その企業のビジネスモデルが有事とどうリンクしているかを「仕分ける」作業が、今の相場では必須になります。

ーー有事となれば、真っ先に思い浮かぶのは原油やエネルギー関連です。直近の記事でINPEX(1605)などを挙げられていましたが、原油高メリット以外にも注目ポイントはありますか。

 実は、INPEXには「原油高」以上のポテンシャルが秘められていると見ています。少し妄想も含みますが、今、南鳥島周辺などで国策としてレアアースの採掘が進められていますよね。

 過去に、同じように内閣府や各省庁が主導したプロジェクトで、東洋エンジニアリング(6330)という会社が関わった際、無配企業だったにもかかわらず、株価が1000円台から一気に8000円台まで暴騰したことがありました。

INPEXの筆頭株主は経済産業省

 もし、このレアアース採掘が本格的に商業化へと向かった場合、エネルギーと親和性が高く、経産省がバックにいる同社に白羽の矢が立つ可能性はゼロではありません。

 「第2の東洋エンジニアリング」のような大化けシナリオを秘めた、資源株にとどまらないおもしろさがあると思っています。

原油高で見直される「総合エネルギー」と「化学」

ーー自ら資源を掘る企業が「直接恩恵」だとして、その周辺で恩恵を受ける「間接受益」にはどのような企業群が当てはまるのでしょうか。

 一つは、トータルで資源の価値が見直される中での、金(ゴールド)などの鉱山関連です。住友金属鉱山(5713)などは資金が向かいやすいでしょう。

 また、岩谷産業(8088)も面白い立ち位置です。同社はLPガスだけでなく、次世代の資源を含めた「総合エネルギー産業」へと舵を切っています。

 コスモエネルギーの持分法適用会社にもなっており、長期的な視点で見ても非常に手堅い企業です。

ーー原油が上がるということは、それを原料とする業界にはコスト増の波がきますよね。

 ええ。これから原油が上がれば、ナフサも含めてプラ材料などは確実に値上がりします。ただ、ここで価格転嫁がしっかりできるのであれば、逆に大きく売られすぎている「化学セクター」が大底からの見直し買いに入る可能性があります。

 例えば、住友化学(4005)三菱ケミカルグループ(4188)、そして年初来安値をつけている三井化学(4183)などです。

 なんでもかんでも高い相場の中で、もし間接的な影響を見越して逆張りで仕込むなら、こうした化学系の出遅れ銘柄も選択肢に入ってきます。

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