「日本市場は海外勢のおもちゃ」米国在住投資家が伝授! 資金力で圧倒する機関投資家やAIに個人が勝てる“武器”

2026年下半期は、長引く物価上昇とともに世界的な景気悪化が懸念されている。国内市場を牽引してきた「高市トレード」のブームも去り、本格的なインフレやリセッション(景気後退)が近づきつつある。
こうした乱高下する相場環境の中で、個人投資家はどのように大切な資産を守り、利益を伸ばしていけばよいのか。
「市場がパニックに陥った時こそ、実は個人投資家にとって最大のチャンスなのかなと思っています」
そう語るのは、米国に拠点を置き、世界のマーケットを最前線で見ている個人投資家・ぶたまる氏。
日本市場の脆さやトランプ相場の実態といったマクロな視点から、直近の決算から読み解く狙い目のIT株、そして暴落を乗り切るストップロスの極意まで。今回はぶたまる氏に、2026年後半戦を生き抜くための実践的な投資戦略を伺った。
みんかぶプレミアム特集「物価高?景気悪化?それでも勝ち残る投資術」第6回。
目次
米国から見た市場の実態
ーー米国株高の恩恵で日本市場も底堅く見えますが、金利不安もあり楽観視できません。米国から見て今の日本市場はどう映っていますか。
市場規模の小ささと金融政策の不安定さから、海外勢に「おもちゃにされている」印象を受けます。米国市場と比較すると、土台が小さく非常に脆い状態です。
日米の金利差を前提としたキャリートレードが巻き戻されるなど、マネーゲームの様相を呈しています。米国の動きに振り回されやすく、あちらがくしゃみをすれば日本が風邪を引くという状況が、以前よりも顕著になっていますね。
ーー原油高によるナフサショックも日本企業の業績を直撃しています。一方で、米国市場はそこまで深刻な影響を受けていないようですね。
米国と日本では、原油の調達から精製までの仕組みが根本的に違います。日本は中東産原油を輸入し、そこから取れるナフサを原料に石油化学製品を作っているため、中東の原油に頼らざるを得ませんよね。
一方の米国は、自国産のシェールオイルなどから取れるエタンを化学製品の原料として使っているため、身軽に対応できます。イラン情勢から起きた今回のショックでは、あくまで自分の体感ですが、日本が受けるダメージは米国の2倍近いと感じています。
日米の指数と個別株のギャップ
ーー今後の経済やマーケットを見通すうえで、トランプ大統領の発言や政策判断は大きな注目材料になります。2026年11月の米国中間選挙を控える中、どのような政治・経済シナリオを想定しておくべきでしょうか。
選挙キャンペーンが本格化すれば、支持率回復を狙ってさらに極端な政策を打ち出してくる可能性は高いです。ただ、市場側も学習しており、実現不可能な公約に対しては冷静な見方を広げています。
現在、インフレやガソリン価格の高騰により、米国内での不満は高まっています。もし中間選挙で野党が勝利してねじれ議会になれば、超党派で合意できる法案以外は通らなくなり、極端な動きにはブレーキがかかるのかな、と。
ーー日本の株価指数は一部の半導体銘柄に牽引され、実体経済とのギャップが指摘されます。米国でも極端なセクター偏重は起きているのでしょうか。
日米ともに、指数と個別株のパフォーマンスが乖離する状況が続いています。日本は市場が狭いため、その偏りが極端に表れやすいですね。
米国市場で、AIやインフラ関連株が急騰しましたが、自分は過熱感のある銘柄は、時間を分散しながら少しづつ利確しています。
相場が盛り上がると機会損失を恐れて飛びつきたくなりますが、自分の軸を見失わずに待つ姿勢が今は重要かと思います。