営業下手でも高単価案件を跳ね上げる「リアル人脈獲得術」と、Claudeを組織化する「最新AIデザイン超効率化計画」
「高いスキルがあっても、仕事が取れなければ副業は成立しない」――。多くの副業志望者が最初につまずく「案件獲得」の壁。そして、限られた時間の中で成果を出すための「業務効率化」という二大難問。これらを独自の戦略で軽々と突破したのが、会社員と副業を両立する「しまやす」氏だ。
決して自分は営業が得意なタイプではないと同氏が語る中で、いかにして高単価なクライアントワークを次々と獲得していったのか、その具体的な「ビジネスコミュニティ活用術」を暴露。さらに、最新の生成AIツール(ChatGPT、Claudeなど)をまるで実際の組織のように役割分担させて使いこなす、現役トップデザイナーならではの驚異の「AI壁打ち・自動チェックシステム」の全貌を本人の語り下ろし形式で徹底詳解する。
みんかぶプレミアム連載「在宅副業、在宅ワークで稼ぐ術」
目次
営業が苦手なデザイナーこそ「経営者が集まるコミュニティ」へ飛び込め
副業を始めて2年目には年間300万円、そして現在は「大企業の部長職クラス」の収入へと着実に報酬を上げていくことができましたが、その大きな転換点となったのは「人脈とコミュニティの活用」です。
私は副業を本格化させるにあたり、あるマーケティングを熱心に学習するビジネスコミュニティに参加しました。そこには数多くの経営者の方々が所属しており、彼らと密にコミュニケーションを取る中で、確固たる人脈やツテが生まれました。そこから多くの高単価案件をいただけるようになったというのが、収益を大幅に伸ばせた最大の要因です。自分から闇雲に売り込むのではなく、人との繋がりを丁寧に作り、仕事が自然と生まれる環境に身を置くことは、今でも非常に意識しています。
私は、決して自分からガツガツと新規の営業をかけるのが得意なタイプではありません。だからこそ、ビジネスをすでにやられている方たちが最初から集まっているコミュニティに飛び込む、という方法を取りました。
例えば、分かりやすいところで言うと、各地域にある「商工会議所」のような場所や、最近私が新しく入会した「BNI(ビー・エヌ・アイ)」という世界的な経営者コミュニティがあります。BNIはリファラルと言って、メンバー同士がお互いのビジネスを理解し、信頼できる人や仕事を相互に紹介し合う明確な仕組みを持ったコミュニティです。商工会議所に関しては、私自身が直接入っているわけではないのですが、私のデザインコンサルの生徒さんが実際に地元の商工会議所に入会し、そこから地域企業のお仕事をたくさんもらって成果を出しているという実績があります。東京であれば各区など、日本全国の地域ごとに経営者が集まるコミュニティが存在しており、年会費も1万円程度で入れるところが多いため、非常におすすめです。
また、リアルのコミュニティだけでなく、今ならX(旧Twitter)の中にある、ビジネス目的のコミュニティや勉強会も非常に強力なプラットフォームになります。Xをビジネス目的で伸ばしたいと考えている人や、個人で新しく事業を立ち上げたいと考えている熱量の高い人たちが集まる場所には、デザイナーを求める多くのニーズが眠っています。
「自分の事業のために新しいデジタルコンテンツを作りたい」「自社商品のランディングページを急ぎで制作したい」と考えている経営者や個人事業主の方がたくさんいるので、そうした場所に参加して良好な関係性を築いていくと、「じゃあ、今回のデザインはしまやすさんにお願いしたいです」と、自然な流れでお仕事のご依頼をいただけるようになります。これが、私の副業における最初の確実な仕事獲得のとっかかりになりました。
よく「元ヤフーのデザイン責任者という大企業の強い肩書きがあるから、仕事が簡単に取れるのではないか」と言われることがあります。しかし、実はその経歴自体が仕事の獲得に対して、第一の理由として直接プラスの影響を与えているわけではありません。どちらかと言えば、日頃のSNS発信の内容や制作物を見て「この人に仕事を依頼しようかな」とクライアントが検討し、最後にプロフィールを見た時に「元ヤフーなんだ、それならスケジュールや品質の面でも安心だな」と、信頼を補完し背中をポンと押すための背中を押してくれるものとして機能しているという感覚です。「元ヤフーだから」という理由だけで仕事が降ってくることはほとんどありません。やはり、日々の発信力と泥臭いコミュニケーションこそが最も大事です。
Claudeの中に「デザイン責任者」と「CTO」を召喚する、驚異のチーム活用術
本業の会社員をこなしつつ、限られた朝と夜の隙間時間だけでこれだけの案件数を回すためには、作業スピードを極限まで高める必要があります。そのために私は、最新のテクノロジーである「生成AIツール」を実務でフル活用しています。
日常的に使いこなしているのは「ChatGPT」や「Claude」、そしてデザインに特化したAIエージェントである「LoveArts」などです。さらに、資料作成を行う際には、「Genspark」というAIサービスの音声入力機能を重宝しています。キーボードで入力するのではなく、パソコンに向かって喋るだけで、その内容がそのまま非常に正確にテキスト化され、資料の構成や文章のベースができあがります。これを使うだけで、驚くほどアウトプットのスピードが上がります。もちろん、PC環境のハード面にも投資しており、常にパフォーマンスを最大化できるように最新のMacを使用し、大きめの外部モニターやスタンディングデスクを導入して、作業効率を徹底的に高めています。
私独自の具体的なAI活用法として、特にClaudeを使う際には、AIの中に「複数の役割」を持たせて、まるで一つの組織やチームのように連携させて動かすという工夫をしています。
例えば、一つのプロンプトやチャットの中で、AIに対して「あなたはデザイン責任者です」「あなたは開発責任者(CTO)です」「あなたは私の優秀な秘書です」といった、別々の専門的な役割を同時に割り当てます。そして、私がWebサイトやサービスのデザインの草案を作った段階で、まず「デザイン責任者の役割として、このデザインの意図やビジュアルを最終チェックして、改善のフィードバックをちょうだい」と指示を出します。その修正が終わったら、次は開発責任者の役割に対して「実際に実装する観点から、HTMLのソースコードやリンクの構造に問題がないか最終チェックをして、問題点やバグがあれば教えて」と指示を出します。
このように、AIの中にバーチャルな開発チームを作り、それぞれの役割ごとに専門的な視点でチェックさせ、問題があったらAI同士で連携して解決させるような使い方をしています。デザイナーとしての実務においても、最初から自分だけで100%作り込むのではなく、まずはAIに大まかな草案や第一稿(草案)を作ってもらい、それをベースに自分がプロの視点で直していくというプロセスを取るケースが最近は非常に多いです。これにより、制作時間を劇的に短縮できています。