常松広太郎に読書習慣を身につけさせた両親の教育術…難しい本を強制せず子が自然と本を開くための環境づくり

慶應義塾大学卒業・TOEIC満点990点、現在はシカゴ・カブス傘下のマイナーリーガーとして活躍する常松広太郎氏。その背景にある常松家の教育方針とは。今回は「本の読ませ方」について、広太郎氏と父・広一氏に話を聞いた。全4回の第2回。
※本稿では常松広太郎氏を「広太郎」、父・常松広一氏を「広一」と表記する。
みんかぶマガジン連載「天才たちの育ち方」
目次
買った本を読まずに放置しても、決して怒らなかった理由
——小学校時代、本をよく読むようになったとのことですが、ご家庭での教育方針があったのですか?
広一:小学校の時に1つあった教育方針というか、本だけは絶対読ませようと思っていて。好きな本あるいは興味のある本は、もうとにかく絶対全部買ってやるからと。それで買ってきてもしばらく読まなかったり、そのままほっといたりしても全然いいですし、つまらなければ途中で読むのを止めていいというのが方針でした。
——読まなくても、とにかく興味を持った本は買ってあげるのですね。
広一:結局読まない本もあるんでしょうけど、結構活字が好きというか、本はよく読むようにはなりましたね。小学校4年からニューヨークにいたので普通なら心配になるところですが、そんなに心配もしてなかったし、勝手に色々な本を読んでましたからね。読む癖をつけるという意味で良かったのかなと思います。
広太郎:多分、最初から最後までちゃんと読もうと思うと「うっ」てなるんですけど、別になんかそこまでの、あらすじは曖昧だけど途中から読んでもいいくらいで取り組んでたので、それが逆に良かったんじゃないかなと思います。つまんなかったらポイって置いておいて、後で気になったタイミングでまた軽く読んだりとか。そんな重いものだと思って本を読んでなかったのが、逆によかったのかなと思います。
難しい本を強制せず、子どもの好きなジャンルから活字に触れさせた理由
——子供の頃は、最初にどんな本に興味を示したのですか?
広太郎:絵本で、バスの本ですね。
広一:ああ、バスの本ね。バス関係の本はやたら好きだったね、そういえば。
広太郎:生まれ育った町がたまプラーザという街で、木がバーっと生えている大きなバス通りを中心に街づくりがされているんですけど、僕の家の近くにもバス停があって。そこから歩いてどこかに行くとか、バス通りをずっと歩いて駅に行くということで、めちゃめちゃバスと触れ合うことが多かったんです。当時の年齢で身近で想像しやすいものがバスや乗り物だったので、その絵本がめちゃめちゃはまって、お話を読んでもらったりするのが割とすんなりいくようになって。
——お父様としては、どんな本でもよかったのですか?
広一:漫画でも何でもいいから、ストーリーに起承転結がどうやって作られているのか、何が大事なのかという「話の流れ」が分かることが重要だと思っていました。
広太郎:当時は僕も理解してやってなかったですけど、そういう意図で何読んでもいいっていう指示が出ていました。夜の読み聞かせは、毎晩母親にやってもらってましたね。
広一:夜は僕、平日はほとんど帰らないので、家内がやってくれてましたね。起承転結があってストーリーが成り立つということを理解して欲しいなと僕は思っていたので。