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日経平均“全面安”は崩壊の始まり? 著名投資家が実践するホルムズ海峡閉鎖後の「フルベットNG」戦略

(c) AdobeStock

 中東情勢の悪化により、初めて引き起こされた「ホルムズ海峡の実質的閉鎖」。このショッキングなニュースを受け、株式市場は大きく揺れ動いている。

 連日の下落を目の当たりにし、不安を抱えている投資家も多いはず。だが、果たしてこのまま相場は崩壊へと向かうのだろうか。

 そこで本記事では、2025年に資産1億円を突破した『Financial Free College』(FFC)CEO・松本侑氏にインタビューを実施した。

 今回の歴史的な地政学リスクが株式市場に与える本当のインパクトと、今後の見通しについて解説してもらう。インタビュー連載全2回の第1回

目次

日本株が総崩れしたのは“史上初”の地政学リスク

ーー今回の「ホルムズ海峡の実質的閉鎖」というニュースを受け、市場には大きな動揺が走っています。歴史上初めての事態ということで、手元の株をすべて手放すべきか悩む投資家も多いのではないでしょうか。

 確かにインパクトは非常に大きく、事実、3月3日、4日と日経平均は2日連続で暴落に近い下落を記録しました。

 ここでのポイントは、特定のセクターが足を引っ張ったわけではなく、ほぼすべての銘柄が下落する「全面安」の状況に陥ったということです。

 日経平均で3〜4%の下落となりましたが、大型株の中には1日で10%近く下落したものもありました。

 ですが、だからといって慌ててすべての株を手放すのは得策とは言えません。これほどまでに日本株が過剰に反応したのか、その構造を理解する必要があるからです。

ーー過去にも中東地域での紛争や危機は何度も起きています。今回の下落は、市場が過剰に反応しすぎているだけではないですか。

 市場がここまで強く反応したのには、明確な理由があります。

 過去を振り返れば、1979年のイラン革命、1990年代の湾岸戦争、2010年代のIS(イスラム国)による混乱など、ホルムズ海峡周辺での地政学的リスクは幾度となく高まりました。

 ただ、それらの危機的状況下においても、実際に海峡が「封鎖」される事態には至らなかった。

 対して、今回は“実質的封鎖”という結果となりました。これが歴史上初めてのできごとだったため、市場にとってのサプライズ性が非常に大きかった。

 さらに、日本は原油輸入の約8〜9割をこのホルムズ海峡経由に依存しています。

 物流の要衝が閉ざされたことで、資源高やインフレへの警戒感が一気に跳ね上がり、日本株全体を押し下げる要因となりました。

「米国株への影響はほぼなかった」と言える納得の理由

ーー日本株がこれだけ悲惨な状況なのですから、米国市場もいずれ同じように全面安の波に飲み込まれるのは時間の問題ではないですか。

 結論から言うと、日米の市場を見比べるとまったく違う状態であり、米国株は日本株のような全面安には陥っていません。

 フィラデルフィア半導体株指数(SOX)などの銘柄は局所的に下落しましたが、ナスダック総合指数の下落率はわずか1%程度に留まっています。

 これまで不調だったソフトウェア株の一部が上昇に転じたり、通信系のディフェンシブセクターが伸びたりと、市場全体が沈んでいるわけではないことがわかります。

ーーつまり、米国市場では資金が逃げ出しているのではなく、単にセクター間を移動しているだけだと。

 その通りです。米国市場で起きているのは、暴落ではなく「セクターローテーション」です。

 買われていたものが売られ、売られていたものが買われるという、ごく通常の健全なサイクルが回っているに過ぎません。

 日本株が物流リスクをダイレクトに受けて全面安になっているのに対し、米国株は通常運転に近い状態を保っています。

 この温度差を把握していないと、世界中の市場が崩壊しているという錯覚に陥ってしまいます。

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この記事の著者
松本侑

投資スクール「Financial Free College(FFC)」を運営する株式会社バイアンドホールドCEO。千葉県出身。大学卒業後メガバンクに就職し、投資に興味を持つも、適応障害を経験。その後、難関大学向け大学受験塾講師として働きながら本格的に投資を開始するが、最初の3年間は損失が続く。試行錯誤を重ねた結果、長期投資を軸としたスタイルを確立。2020年には資産を4,000万円に増やし、サイドFIREを達成。現在の総資産は8,000万円に到達。

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