「極限の節約は今すぐやめなさい」借金300万円から資産3億円を築いた投資家が語る「FIRE志願者」がハマる“最大の機会損失”
「FIREを目指すなら、生活費を限界まで削るべきだ」ーーそう考える人は多いかもしれない。
しかし、「極限の節約は今すぐやめたほうがいい」と語るのが、米国株投資スクールFFCの代表講師であり、YouTubeでも発信を続ける“ライオンじゅんさん”こと、金盛潤一氏だ。
金盛氏自身、かつては300万円以上の借金を抱えていたが、30歳でFIREを達成し、現在は3億円規模の資産を築いている。その経験から、支出を削ることばかりに目を向けると、かえって資産形成が遅くなると語る。
手元の数万円を失うことより、本当に恐れるべきものとは何か。
今回は金盛氏に、物価高によって激変したFIREの現在地と、多くのFIRE志願者が気づかないまま失っている“最大の機会損失”の正体を聞いた。インタビュー連載全2回の第1回。
目次
独身1億、既婚2億・・・激変したFIREの現在地
ーーひと昔前は「5000万円でFIREできる」といった発信がみられました。2026年現在、私たちが目標とすべき資産額はどう変わったのでしょうか。
結論から言えば、現在の目安は「独身なら1億円、既婚者なら2億円」です。
街を見渡せば一目瞭然ですが、ここ数年で生活コストは恐ろしいほど跳ね上がりました。以前はワンコインで食べられたランチは1000円を優に超えます。
私がよく行くお寿司屋さんのウニも、数年前は2貫で500円程度だったものが、今では1貫1000円近くまで高騰しています。身近な物価が単純に倍になっているわけです。
インフレの本当の恐ろしさは、現金の価値が時間とともに溶けていく点にあります。貨幣価値の変動を考慮すると、将来65歳になった時に必要な2.6億円は、今の32歳が持つ1億円とほぼ同じ価値に過ぎません。
それにもかかわらず、何年も前に設定した「5000万円」という目標額に固執してしまう人があまりにも多い。3年後のFIREと、10年後、20年後のFIREでは、世の中の物価基準がまったく違います。
目標を柔軟に切り替えできない方は、達成目前で資金ショートの現実に直面し、必ず途中で心が折れてしまいます。