S&P500「4年連続2ケタ成長」は暴落の前兆? 著名投資家が語る今こそ「現金」が最強のワケ

本稿で紹介している個別銘柄:パランティア・テクノロジーズ(PLTR)、イーライリリー(LLY)、モデルナ(MRNA)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、アッヴィ(ABBV)
「ここまで下がったなら、そろそろ買い時ではないか」ーー。2026年上半期に最高値を更新し続けた米国株が、7月以降に急落したことで、半導体株などの押し目買いを狙う個人投資家が増えている。
しかし、安く見える株が、本当に割安とは限らない。
投資スクール「Financial Free College(FFC)」を運営する株式会社Financial Free College取締役社長CEOの松本侑氏は、「業績がよいからといって、今の半導体株を安易に買うのは危険です」と指摘する。すでに市場では、半導体から別のセクターへ資金が動き始めているとか。
では、8月、9月に先回りして仕込むべき分野はどこなのか。
上半期の上昇相場に乗り遅れた人が、下がった人気株を追いかけず、次の主役を見つけるための投資戦略を伺った。
みんかぶプレミアム特集「熱狂相場 真夏に仕込む先読み投資術」第6回。
好決算なのに売られる…半導体株に何が起きた?
ーー業績好調な半導体関連株が足元で大きく下がっています。一般的には絶好の仕込み時と捉えられそうですが、松本さんは懐疑的な見方をされていますね。
企業のファンダメンタルズをベースに分析すれば、今年上半期の主役が半導体メモリー株であったことに疑いの余地はありません。売上やEPS(1株当たり利益)が2倍に成長するような驚異的な数字を叩き出した銘柄に、世界中の資金が集中しました。
ーー数字がよくて株価が下がっているのなら、素直に買ってもよい気がしますが。
業績のよさと、今の株価水準が適正かどうかはまったく別の問題です。象徴的な銘柄で言えば、マイクロン・テクノロジーは年初から最大で4倍超にまで高騰しました。それに伴い、PER(株価収益率)はS&P500の平均を大きく上回る50倍超の水準に達しています。
いくら成長性が高くても、明らかに限界値まで買われすぎてしまった。その結果、7月に入ってから割高懸念による強烈な「逆回転」が始まっています。
投資家の心理として、一度つけた高値が忘れられず「またあそこまで戻るはずだ」と思い込んでしまうものですが、巨大な資金を動かす機関投資家はすでに利益確定を終え、次の狩場へ移動しています。
業績がよいからといって、トレンドが完全に転換し始めた今のタイミングで安易に買い増すのは、非常にリスクが高いでしょう。
次の主役は“負け組”だった3セクター
ーー仮に半導体から資金が抜けているとすれば、年末に向けてその巨大なマネーはどこへ向かうのでしょうか。
市場の潮目はすでに変わりつつあります。半導体株が激しく売られる一方で、これまで1年間ほど低迷し、割安に放置されていたセクターに資金が流入し始めています。