S&P500の「10年ガチホ」は9割が挫折…資産3億円投資家が警告する“出口戦略”のワナ
「資産1億円」は、多くの投資家にとって一つの大きな目標だ。しかし、本当に難しいのは、1億円を作ることではなく、その資産を守り続けることなのかもしれない。実際、大台を達成したあとに詐欺やハイリスクな投資に手を出し、築いた資産を大きく減らしてしまう人もいる。
投資スクール『Financial Free College』代表講師で、自身も33歳で純資産3億円を築きFIREを達成した“ライオンじゅんさん”こと金盛潤一氏は、「1億円を作る能力と、それを守る能力はまったく別のものです」と指摘する。
では、せっかく築いた資産を失わないためには、何に気をつければよいのか。
今回は、資産形成のフェーズごとに投資家が陥りやすいNG行動と、築いた資産を守りながら人生に生かしていくための出口戦略について、金盛氏に話を聞いた。インタビュー連載全3回の最終回。
「稼げる人」ほど投資で失敗する?
ーー本業で高収入を得て1億円を築くような優秀な人でも、投資で失敗するケースは多いのでしょうか。
むしろ本業で成功している人ほど、投資詐欺やポンジスキームに引っかかりやすい傾向を持っています。
「自分はビジネスで成功したから投資でも勝てるはずだ」と思い込んでしまうのが最大の原因ですね。
極端な話、起業やスポーツ、あるいは夜の街のトップクラスになれば、金融知識がなくても数年で1億円は作れます。しかし、それを維持するための防御力は別物になります。
ーー稼ぐ能力が高いエリートであっても、資産防衛のスキルは自然には身につかないのですね。
攻める力と守る力は完全に独立したスキルです。どれだけ入金力が高くても、金融リテラシーという盾を持っていなければ、未公開株や月利5%を謳うような怪しい投資話に騙されてしまいます。
大谷翔平選手クラスの圧倒的な才能があり、数百億円単位のお金を稼ぎ出せるのであれば、細かな資産運用など不要かもしれません。
しかし一般の富裕層は、資産形成と並行して、お金を守るための知識を地道にアップデートしていくしかありません。
ーーリテラシーを持たずに大金を手にした人は、具体的にどのような行動に走るのでしょうか。
「もっと早く増やしたい」という欲に負けて、自分が理解できない複雑な金融商品に手を出してしまいます。
銀行の窓口で勧められるままに手数料の高いファンドを買ったり、知人から持ちかけられた怪しい事業に全額出資したりと、冷静な判断ができなくなるのです。
お金を持つこと自体がプレッシャーになり、誰かに任せて楽になりたいという心理が働くのかもしれません。