「東証スタートアップ指数100」スタートでグロース市場復活?兼業の億トレが熱視線を送る銘柄

本稿で紹介している個別銘柄:南海プライウッド(7887)、クラダシ(5884)、テクノフレックス(3449)、オーケーエム(6229)
高市早苗政権は「17の戦略分野」を定め、重点的な支援を行う計画だ。兼業の億トレ・キリン氏はどのような分野に注目しているのだろうか。
キリン氏が注目する分野や関連銘柄に加え、自身の主戦場でもあるグロース市場で3月から算出が始まった東証スタートアップ指数100の見方などをうかがった。インタビュー連載全2回の最終回。
目次
高市政権下で期待できる3つの成長領域
ーー高市政権は「17の戦略分野」を定めて重点的な支援を行う計画です。キリンさんが注目する分野はどちらになりますか。
高市政権の定める重点分野は17もありますが、私が注目しているのは「AI・半導体」「造船」「国土強靱化」です。
「AI・半導体」については現在のAIブームは当面続き、半導体の関連需要は伸びると思いますし、AI相場もまだ息長く続くでしょう。ある程度AIが社会に行き渡るまで、AI相場は続くのではないでしょうか。「造船」については海運会社株の上昇も進んでおり、今後の船舶需要も高止まりが予想されるので取り上げました。
ーー造船分野の人手不足のリスクはどのようにお考えでしょうか。
人手不足については国内の殆どの産業が抱える問題です。造船業界に限った問題ではありません。よって、それ程気にしていません。造船は息の長い船舶需要があるのは強いと思います。
「国土強靱化」に注目した理由
ーー「国土強靱化」が取り上げられたのは、若干意外な感じもします。
「造船」も同様ですが、日本はデフレを脱してインフレの世界に入り、元々日本が強みを持つ、現物を作る実需系の分野が急回復を見せています。「国土強靱化」というとイメージが沸きにくいのですが、インフラ関連というとイメージが持ちやすいのではないでしょうか。
日本は様々なインフラの老朽化が進んでおり、水道管の破裂なども時折ニュースとなります。今後インフラの更新需要は長期に渡ると予想されており、それらに関係する実需系ビジネスを手がける企業に注目しています。
キリン氏が注目する銘柄
ーー衆院選後の高市相場も一服した段階ですが、現在注目している銘柄を教えてください。
これまでの話も踏まえて4銘柄取り上げます。1つ目は前回も取り上げた南海プライウッド<7887>です。
高松市に本社を置く天井材などを手がける企業です。ちょうど前回のインタビュー記事の出る直前に、決算の上方修正が出て株価は上昇しました。1万円前後の株価が1万2000円前後まで上昇しましたが、思いの他上昇していないイメージではあります。PBRは0.4倍で未だ割安感のある銘柄です。
今後海外事業の数字が反映されることで、業績の一層の伸びも期待でき、まだ投資妙味はあると考えています。4月に分割予定ですが、今は単元株で投資金額100万円を超えているので、買いにくい銘柄ではあります。
2つ目はクラダシ<5884>です。
食品のEC事業を手がける企業で、昨年8月の日本郵便との資本業務提携で株価は一時的に大きく上昇しました。私が注目しているのは、同社が手がける系統用蓄電池事業です。同社は昨年蓄電池事業へ本格参入を決定しました。蓄電池事業は設備の稼働が始まると安定収益を生むため、本業に加えて蓄電池事業での確実な収益拡大が期待できます。PER40倍台で本業のみを見ると割安感はありませんが、蓄電池事業での将来的な成長が期待できる銘柄です。
3つ目はテクノフレックス<3449>です。
ビル設備配管用フレキシブル継ぎ手の業界最大手企業です。先ほどの「国土強靱化」の流れの中で取り上げました、今後の配管インフラ更新のタイミングで、業界最大手企業であり業績拡大が期待できます。また同社は半導体装置用の機材も取り扱っています。直接的な半導体関連銘柄ではありませんが、足下で半導体関連の機材などを取り扱う企業にもAI相場の恩恵が拡大しており、同社もその恩恵を受けられる可能性もあります。また同社は毎期決算の見通しが保守的なので、上方修正の可能性もあります。
4つ目はオーケーエム<6229>です。
バタフライバルブと呼ばれるバルブの大手企業です。テクノフレックスと同様に「国土強靱化」の流れの中で取り上げました。同社のバルブは船舶用にも使われており、造船需要拡大の恩恵も受けられる可能性があります。時価総額約100億円、PER10倍台、PBR0.8倍で割安感もあり、今後業績の伸びとともに、株価上昇余地も大きいのではないでしょうか。