2050年には世界の4人に1人がアフリカ大陸に・・・ケニアやウガンダで10年以上現地取材の国際協力師が考える「最後のフロンティア・アフリカ」
新興国への分散投資先として、アフリカの名が挙がるようになった。人口は増え続け、中間層も広がり、6%台の成長を続ける国も出てきている。
ただ、その数字が何に支えられ、どこまで行き渡っているのかを説明できる投資家は少ない。54の国は産業構造も制度も歴史も異なるにもかかわらず、日本では長く、アフリカという一語でまとめて語られてきた。
アフリカを私たちはどう分析したら良いのか、経済の発展やその阻害要因はどこにあるのか。投資家が知っておくべきアフリカ経済の実像を、東アフリカを中心に10年以上にわたり現地取材を続けてきた、フリーランス国際協力師の原貫太氏に聞いた。連載全3回の第2回。
「最後のフロンティア」は本当か
2050年には世界の4人に1人がアフリカ大陸の人になると言われ、資本主義最後のフロンティアという言葉もしばしば聞かれます。
ただ、この大陸に外から資金と人が流れ込むのは、これが初めてではありません。フロンティアという言葉は、手つかずの土地をこれから開くような響きを持ちますが、実際には何度も外の資本が入り、そのたびに経済の形を変えられてきた場所です。
かつてアフリカ大陸で独立を保っていたのは、西アフリカのリベリアと、東アフリカのエチオピアだけでした。残りはすべて、7カ国ほどの欧州列強によって分割統治されていました。
1960年前後に多くの国が独立を果たしますが、統治の構造がそこで断ち切れたわけではありません。イギリスやフランスは、独立後も軍事協定や経済協定を通じて関与を続けました。
とくにフランスの場合、旧植民地の国々が使う通貨がフランスの通貨と固定相場で結ばれ、外貨準備の一部をフランス側に預ける仕組みが長く続きました。政治的に独立した後も、旧宗主国との強い制度的な結びつきが残ったということです。
アメリカの関わり方も似ています。冷戦下では、共産主義の拡大を防ぐ防波堤として資源国の独裁政権を支えました。現在のコンゴ民主共和国にあたるザイールでは、モブツ政権が32年にわたって権力を握り続けましたが、その背後には米国の支援がありました。
腐敗が経済発展を妨げたという説明は、たしかに間違いではありません。ただ、その腐敗した政権を誰が支えていたのかまでさかのぼると、話は大陸の内側だけでは完結しなくなります。