同級生が飲み会に行く時間、コスメティック田中は「自分と対話していた」“陽キャっぽい自分”を偽る就活への違和感
YouTubeチャンネル登録者55万人を抱えるコスメティック田中氏。ここまで、就活への出遅れや、企業に合わせて別人格を作らなかった独特の面接スタイルを紹介してきた。
第3回では、田中氏が考える「ぼっち」のメリットとデメリット、そして社会に出て初めて分かった自分自身の性質について聞いた。全4回の第3回。
みんかぶマガジン連載「28卒就活 絶対第一志望企業に内定する!」
2ちゃんねるの就活スレを見て「何言ってんだろう」
——周囲の「内定の進捗」や「内定先のランク」が耳に入ってこない環境だったわけですが、焦りはありませんでしたか?
焦りは本当になかったですね。僕の場合は、なんか周りに流されないというか、自分だけが本当に納得できればそれでオッケー、みたいな感じで企業を選んでいました。多分、他人と自分を比較する「他人軸」の量が、普通の人よりかなり低いんだと思います。
当時、2ちゃんねるに就活の会社ランキングみたいなスレッドが大量に立ってたんですよ。「大手に行けないやつは人生終了」とか、IT業界でも「独立系ITは地獄だ」とか、結構ひどいことが書かれていて。普通の就活生はそういうネットの情報とか周りの目を気にして、しんどくなってるんだろうな、と見ていました。
でも、僕は「何言ってんだろうな」って感じでしたね。別に世間からどう思われていようが、自分が納得してやりたい仕事ができるなら、独立系でもどこでもいいじゃん、と。それに、どうしても働いてみて合わなければ、最悪、転職すればいいだけですしね。
「周りの目を気にしない」ぼっちだったことのメリット
——周りの目を全く気にせずにいられたのは、やはり「ぼっち」だったからでしょうか?
そうですね、世界が狭いからだと思います。まあ、僕の言っていることも自己正当化かもしれないんですけど(笑)
でも、人間って知っている世界が広がれば広がるほど、いろんな優秀な人とか華やかな生活が目に入ってくるじゃないですか。「この人はこんなにいい会社にいる」とか、「この人はこんなに稼いで楽しそうな生活をしてる」とか。そうすると、幸せの基準ってどんどん無駄に吊り上がっていく気がするんですよ。自分ももっといい会社に行かなきゃいけない、もっと稼がなきゃいけない、周りに羨ましがられる存在にならなきゃいけない、って。
逆に、知っている世界が狭くて、その狭い世界の中で自分が納得して楽しく暮らせているなら、それはそれで十分に幸せなんじゃないかなと思うんです。ぼっちは人間関係が狭い分、余計なノイズが入ってこないので、自分の等身大の幸せを見失わずに済む。そこは大きなメリットでしたね。
同級生が飲み会に行く時間、コスメティック田中は「自分と対話していた」
——就活の定番である「自己分析」のようなワークは、どれくらいやり込んでいましたか?
世間でよくある就活用の自己分析みたいなものは、全然やってないですね。でも、陰キャの人って、ワークシートに頼らなくても、普段から脳内でずっと自分との対話を続けていると思うんですよ。
他の人がサークルの飲み会に行ったり、友達と喋ったりして時間を過ごしている間、部屋で一人でじっと自分と向き合っているわけじゃないですか。「自分は今日のこういう部分が嫌だったな」とか、「こういう瞬間は割と楽しかったな」とか、常に頭の中でぐるぐる考えている。
だから、特別な就活対策としての自己分析をしなくても、自分が何にストレスを感じて、何に喜びを覚えるのかという判断基準は、最初からかなりはっきりしていましたね。