5億円ママ投資家ちょる子が明かす「好決算での買い」の哲学…利益成長をいくらで買うか

5億円個人投資家であり、ママ投資家でもある大人気個人投資家のちょる子氏。そんな氏の投資哲学を明かしていく連載「ちょる子の相場解体新書 ママ億り人の頭の中」。最新回のテーマは「好決算をどう買うか」。
好決算をどう買うか?決算と需給と地合いから考えるエントリー
みんかぶ読者の皆さま、こんにちは。ちょる子です。決算を読んで「これは良い」と思ったのに、翌日の株価は下落。そんなとき、皆さまなら買いますか。それとも、見送りますか。
私は、かなりのビビりです。良い決算を見つけても、自分の判断だけで飛び込むのは怖い。だから、決算で買いたい銘柄を選び、発表後の市場の反応を確かめ、地合いと価格に納得してから注文します。
前回お伝えしたのは、「今より高い株価で、次に誰が買うのか」を考えるカタリスト思考。今回は、その買い手が何を評価するのかを、決算の数字から探っていきます。
好決算の基準は去年だけではない
まず確認するのは、売上高と営業利益、EPS(1株当たり純利益)の伸びです。私は、営業利益が継続的に30%伸びるような会社に注目します。10~20%の成長でも、受注や利益率から今後の加速を見込めるなら、有力な候補です。
ただし、成長率だけで株価は決まりません。前年の利益が100、今年が130でも、市場が150を期待していれば物足りない。一方、105の予想に対して120なら、20%増益でも予想を上回ります。
前年実績、会社計画、アナリスト予想を集計した市場コンセンサスを見比べ、今回の決算で将来の利益見通しがどう変わるかを考えます。コンセンサスがない銘柄では、会社計画への進捗や、直前の株価に期待がどれほど表れているかも手掛かりになります。ただし、コンセンサスも市場の期待を完全に表す数字ではありません。
増益の理由から次の成長を考える
買いたい銘柄の候補が見つかったら、決算短信で数字を確認し、決算説明資料で増益の理由を調べます。売上は数量が増えたのか、単価が上がったのか。利益率の高い製品が多く売れたのか。ここを分けると、成長が続く条件が見えてきます。数四半期の推移と前年同期を比べ、季節性や前年の落ち込みからの反動も確かめます。
たとえば、数量の増加が一時的な前倒し発注なら、次の四半期には反動が出るかもしれません。受注高や受注残が伸びていても、納期や採算次第で利益になる時期は変わります。増産のために人員や設備を増やせば、費用が先行することもあります。
このとき知っておきたいのが「営業レバレッジ」です。固定費がある企業では、売上の増加以上に営業利益が伸びることがあります。
売上100、変動費60、固定費30なら、営業利益は10。単価と変動費率、固定費が変わらず、販売数量が10%増えると、売上110、変動費66、固定費30で利益は14です。10%の増収が40%の増益につながります。減収時には逆に利益が大きく減るため、需要の持続性が重要になります。
EPSが伸びている場合も、本業の成長によるものか、特別利益や自社株買いによる株式数の減少が効いているのかを確認します。同じ増益でも、次の決算に期待できることは違うからです。
利益と現金の動きも照合します。在庫や売掛金が売上以上に膨らんでいるなら、成長のための先行負担か、販売や回収に問題があるのか。営業キャッシュフローと併せて確認します。