「離婚したくなかったから、離婚の準備をした」不倫被害7年の当事者カウンセラーが教える、損をしない離婚のお金の守り方
不倫解決カウンセラーの河村陽子氏は、自らも7年間にわたって夫の不倫に苦しんだ当事者だ。結婚3年目に発覚し、そこから10年目まで——娘が3歳のときから小学校高学年までの期間が、夫の不倫と向き合い続けた日々だ。
月の生活費が12万円になった時期、1日700円で食いつないだ日々、毎月15〜20万円の赤字が続いた経験。その苦境の中で作った「試算表」が、今の仕事の原点になっている。感情ではなく数字で未来を見据えることが、不倫被害を受けた女性が経済的損失を最小化するための第一歩だと、河村氏は語る。
みんかぶマガジン連載「絶対に損はしたくない!泥沼離婚のマネー戦略」第8回
目次
気づいたのは第六感。それでも「動く」前に数字を揃えた
——不倫に気づいたきっかけは何でしたか?
「女性には第六感というものがあるんですよね。夫は単身赴任中で、ある日娘と一緒に突然夫のもとを訪ねたんです。そこで夫の態度を見た瞬間に、『ああ、これはアウトだな』と直感しました。結婚3年目のことです。そこから夫はほとんど帰ってこなくなりました」
娘が3歳から小学校1年生になるまでの約3年間、実質的な別居状態が続いた。生活費は月12万円まで削られ、食費は1日700円。毎月15〜20万円の赤字が続く中、河村氏は感情に流されることなく、「数字で考える」ことを選んだ。
自分の母親が子どものころからずっと「お金がない」と言い続けていたのを見てきたから、娘には絶対に同じ思いをさせないと決めていた。
「養育費はもらえない前提」で計算する。離婚前に作るべき試算表
——そのような状況の中で、どのように判断をしたのでしょうか?
「娘が20歳になるまでの試算表を作ったんです。食費・光熱費・教育費・娯楽費まで全部入れて、毎月いくら必要かを計算しました。離婚しても、頑張れば自分である程度稼げる自信はある。でも娘との時間はなくなる。そこで考えたんです。なぜ不倫した人間に私たちの幸せを脅かされなければいけないのか、と。夫は離婚を考えていたようですが、娘と相談して、夫のところへ引っ越すことを決めました。」
——試算表を作る際に、気をつけるべきことはありますか?
「養育費はもらえない前提で入力することです。現実として養育費を払い続けてもらえるケースは少ない。その厳しさを最初から織り込んだうえで、自分の稼ぎだけで娘の生活を支えられるかを検証する。
それと、最低の生活ではなく、自分が納得できる生活水準を想定することも大切です。最低限の生活費だけで計算すると現実感が薄れ、いざ動いたときに生活が立ち行かなくなるケースがある。お稽古代、趣味や娯楽費、ペット代——削りたくない支出を全部入れて初めて、本当に必要な月収が見えてくる」
この計算が、離婚か継続かという感情的な問いを、「数字として実現可能かどうか」という問いに変えた。