リリース初日に売上10万円。登録者10万人のエンジニアが語る「大衆を狙わず”自分の小さなイライラ”を売る」逆算思考
個人開発したスマホアプリ「サブスクBox」で、リリース初日に売上10万円、約1週間で18万円。App Storeのファイナンス部門1位・全体4位、累計3万1000ダウンロードを記録し、月間では30万円に迫るペースだという。これを成し遂げたのは、YouTube登録者12.5万人のエンジニアでソロプレナーのShin氏だ。会社に頼ることなく、AIだけでプロダクトを生み出す同氏に、ゼロから「売れるアプリ」を作るための思考法を語っていただいた。全3回の第2回。
みんかぶプレミアム連載「AI富裕層への最短ルート」
目次
まず「需要」を確かめる。逆算思考のすすめ
サブスクBoxがうまくいった理由を聞かれると、僕はいつも「作る順番」の話をします。多くの人は、思いついたものを、いきなり作り始めてしまいますよね。でも僕は、基本的に「逆算思考」というやり方をしているんです。作り始める前に、そもそも需要があるのかどうかを、先に確かめてしまう。
具体的には、まだ存在しないアプリの「完成画面」を、先に作ってしまいます。画像生成のAIツールを使って、プレビューのスクリーンショット。いわば”偽の完成画面”を用意するんです。それをXに投稿して、世の中の反応を見る。サブスクBoxのときは、これで5万インプレッションほど獲得できて、反応もとても良かった。「あ、これは需要があるな」と分かったので、そこから本格的に作り始めました。
理想は、作る前にこうして需要検証ができることだと思っています。かなり作り込んで、例えば数か月もかけてしまって、いざ出してもあんまり反応がなかったとなったら、時間がもったいないじゃないですか。先に「欲しい」と言ってくれる人がいるかどうかを確かめてから動く。たったこれだけで、ムダな開発はかなり減らせるんです。
狙うのは大衆じゃない。「小さなイライラ」だ
では、何を作ればいいのか。実は、ここで多くの人がつまずきます。大きな市場、大勢の人が使うものを狙おうとして、結局ありきたりなものになってしまうんです。僕の答えは、まったく逆です。狙うべきは「小さなイライラ」。これを僕は、マイクロフラストレーションと呼んでいます。
サブスクBoxも、まさにそこから生まれました。サブスクの数が増えてきて、管理がちょっとめんどくさいな、という自分自身のイライラ。それを解決するためのアプリなんです。ポイントは、自分が感じているということは、他の人たちもみんな同じように感じているはずだ、という発想です。これは「自分の痛みからの発掘」ですね。自分が痛みを感じていることは、ほとんどの場合、他のお客さんも同じように痛みを感じているんです。
だから最初のステップは、自分が普段やっている行動の中から、何かしらのマイクロフラストレーションを感じるところを見つけることです。第三者の悩みを解決しようとするよりも、今、自分自身が抱えている悩みを解決するツールを作る。そのほうが、開発のモチベーションにもなるんですよ。なにしろ自分自身が一番のユーザーですから、作っていて手が止まりません。