本当にまだ株高は続くのか? 人気投資系YouTuberが教える激動相場で「やってはいけないこと」

日経平均株価がAI・半導体関連銘柄に牽引され高値圏で推移する一方、その偏りの大きさに警鐘を鳴らす投資家もいます。
普段はサラリーマンで、登録者5万人超えの人気投資系YouTuberとしての顔も持つ、かつをさん。AI企業の設備投資競争を「人類総チキンレース」と名付けました。
派手なことをせずとも勝てると証明し続けている、かつをさんに再現性のある投資スタンスを教えてもらいました。インタビュー連載全2回の最終回。
目次
この相場は「本当に株高か」疑え
ーーかつをさんは割安株を探す投資スタンスをお持ちです。株高ムードが続く昨今ですが、この環境下で割安株をどう探されていますか?
前提条件として、株高ムードと言われていますが、本当に株高なのか?と問うことから始めています。最近は毎日」、高値更新の銘柄と安値更新の銘柄を調べるようにしているんですが、実際には安値更新銘柄のほうが多い日が続きました。これは決して株高と言える状況ではなく、やはり一部のモメンタム銘柄や値がさ株銘柄が日経平均株価を押し上げているのが実際の姿であることが分かります。
この前提に立ち、PERやPBRなど一般的な指標から割安銘柄探しを始めるようにしています。
ーー具体的な目安はどう設定されていますか?
PERが20倍、PBRが2倍といったように若干緩めに設定して、成長株であれば売上と営業利益の伸び率、高配当株なら予想配当利回りなどを考慮します。4%以上を目安にしていますが、今の地合いであれば3.5%でも候補になるでしょうか。
大型株を探す場合は、時価総額1兆円以上といった条件でスクリーニングをしています。
ーーお聞きしている限り、基本に忠実なスクリーニング条件だと感じました。
証券会社のスクリーニングツールを使いますし、その他の情報もすべて無料で手軽に入手できる情報ばかりです。個人投資家の皆さんが手軽に利用できるものばかりなので、同じ環境で銘柄選びができます。
ーースクリーニング結果から、銘柄を絞り込んでいくのですか?
スクリーニング結果に並んでいる銘柄の中で、ちょっと目立つ銘柄に注目します。そこからビジネスモデルや業績の伸びなどを確認して、あわよくば配当金も狙いたい場合は配当金の伸びもチェックします。最後に企業の公式サイトを見て株主還元策がどうなのかをチェック、ここまでやれば大ハズシはないと思います。
目立つ手法ではないですし、地味で普通なので面白みはないかもしれませんが、これが私の基本的な投資スタイルです。
使えるテクニカル分析は?
ーーテクニカル分析は活用されていますか?
これまでのお話のようにファンダメンタルズ中心ですが、テクニカル分析を使うこともあります。中長期のトレンドを意識した投資なので、移動平均線を見ることが多いです。25MA、75MA、200MAの3つがパーフェクトオーダー(短期、中期、長期の3本以上からなる移動平均線がすべて同じ方向に並び強いトレンドを示すチャート形状)になる形が好みです。
ーー利益確定、もしくは損切りの目安や基準などは設定されていますか?
利益確定と損切りはいずれも、保有している株式を手放してトレードを終了する行動です。そのため両者は同じ条件で手仕舞いするようにしていて、いずれも買った理由、買った時のストーリーが崩れたら手放す、というのを基本にしています。
「ストーリーが崩れる」その定義とは?
ーーストーリーが崩れる、というのは具体的にどんな時ですか?
基本的に長期目線で保有するので、保有中に対象銘柄のビジネスに強い競合が現れたり、業績の伸びに頭打ち感が見えたりしてきたような時ですね。チャートで右肩上がりのパーフェクトオーダーが継続していたのに、そのチャートが崩れた場合も含まれます。
銘柄によってはチャート上にトレンドラインを引いてみて、そのトレンドラインを明確に割り込んだらトレンド終了と判断して手放す、ということもあります。
ーー投資家としての直感みたいなものも重要になりそうですね。
この考え方は数値化するのが難しいですし再現性があるかというと厳しいところがあるので、初心者の方は「買値から8%の下落で損切りルール」を設定するなど、数値的な基準を設けるのもいいかもしれません。