「日経平均4〜5万円台」に逆戻りの可能性も・・・テンバガー投資家が警戒する“高市ショック”と円安の限界点
日経平均株価が6万円から7万円台で乱高下を繰り返し、市場には期待と不安が入り交じっている。2026年の年末相場に向けて、私たちはこの荒波をどう乗りこなすべきなのか。
「これまでの常識」が通用しにくい現在の相場環境において、独自の現場感覚を生かし、資産を10倍にしてきたテンバガー投資家の伏見氏(X:@1FoeeK5dRS4flKn)は、下落リスクに対して強い警戒感を示している。
世間を賑わせる半導体バブルの裏側で、密かに進んでいる「見かけ上の株高」の正体とは何か。そして、不動産の現場で伏見氏が感じている、外国人投資家の“ある異変”とは。年末相場を考えるうえで見逃せないリスクについて伺った。インタビュー連載全3回の最終回。
「5万円から8万円」という広いレンジ
ーー日経平均は7万円台に乗せた後、再び6万円台へ下落するなど、激しい値動きが続いています。年末に向けて、相場はどう動くと見ていますか。
毎回難しいところですが、値幅で言えば「5万円から8万円」という広いレンジになる可能性があります。もちろん、今の勢いのまま8万円まで届くシナリオもゼロではありません。
2025年7月頃は、日経平均が3万9000円から4万1000円台に乗せ、日米関税交渉の合意などを好感して最高値を更新していました。
そこから比較すると、すでに2万円以上も上昇しています。一部の半導体関連銘柄が凄まじい勢いで相場を牽引していますから、勢いが続けば上値の余地は残されているでしょう。
ただ、手放しで喜べる状況ではまったくありません。むしろ、私は「5万円割れ」の可能性も十分にあり得ると考えています。
日経平均7万円でも、半導体以外はもう不況
ーー5万円ですか。そこまでの下落を想定する市場関係者は少数派ではないでしょうか。大きく調整しても、企業業績を考えれば底堅さは残りそうです。
確かに、表面的な数字だけを見れば、相場全体が力強く上昇しているように感じるかもしれません。しかし、現在の相場はかなりいびつな状態にあります。
日経平均は、一部のAI・半導体関連銘柄の上昇に支えられている側面が極めて強く、すべての業種や企業が一様に底上げされているわけではないんですよ。
私が普段から最前線で見ている不動産セクター、例えばデベロッパーの株などは、すでにかなり下がっています。
現場の肌感覚でお話しすると、日経平均が4万円から5万円台だった頃の水準まで戻ってしまっているように感じる銘柄もあります。
つまり、半導体以外の業種は金利上昇などの悪影響をまともに受け、すでに弱含んでいるわけです。オールドエコノミーと呼ばれる企業群も少なからずダメージを受けており、決して余裕のある状態ではありません。
もし、現在の相場を支えている半導体株が大きく調整したり、半導体から別のセクターへ資金が移るローテーションが起きたりすれば、日経平均は強固な支えを失います。結果として、5万円台、場合によっては4万円台まで一気に下落しても不思議ではありません。
さらに言えば、為替の影響も見逃せません。
ドル円が100円台から160円台まで動けば、海外投資家から見た日本株の価値と、円建てで表示される株価との間には大きな差が生まれます。
円建てでは株価が大幅に上昇しているように見えても、ドル換算してチャートを見直すと、コロナ前からの上昇幅は意外に小さいことに気づくはずです。
円安によって株価が押し上げられている面がある以上、その前提が崩れれば、現在の株高も決して盤石とは言えません。