「株価は操れないが、損切りは操れる」年間負けなしの小資金トレーダーが、実弾を入れる前にやること

本稿で紹介している個別銘柄:アスカネット(2438)、レーザーテック(6920)、ソフトバンクグループ(9984)、akippa(627A)、QDレーザ(6613)
80万円の資金で専業デイトレーダーになり、2013年から年間負けなしを続けるパル氏。配信の視聴者からは「損切りがうまい」と言われるが、本人は「ただの怖がり」と笑う。相場が終わってから続けている検証、寄り付きの数秒で利益を取る手法まで、負けないトレードの具体的な中身を聞いた。全3回の第2回
みんかぶプレミアム連載「デイトレード 最短で億り人を目指す!」
取引終了5分前のナンピン、資金の2割が吹き飛んだ衝撃の数分間
専業になって資金が100万円台まで増えたころ、パル氏はトレード人生で最も大きな損失を出している。
「普段は、損切りが遅れることはほとんどないんです。でもその日は、取引が終わる5分前くらいに、アスカネット(2438)という株で失敗しました。いつもなら必ず切る場面なのに、負けを受け入れられなくて、そのまま見てしまった。しかもナンピンまでしてしまったんです。当時の資金からすると、僕の中では一番大きな負けでした」
ナンピンとは、値下がりした株をさらに買い増して、平均の買値を下げる手法だ。株価が戻れば損を早く取り戻せるが、下がり続ければ損失は一気に膨らむ。この日の損失は23万円。当時の資金は100万〜110万円ほどだったから、わずか数分で資金の約2割を失ったことになる。
「損切りがうまい」の正体、怖がりが絶対に守る唯一のルール
一度の判断ミスで、それまでの積み重ねが吹き飛ぶ。この失敗をきっかけに、パル氏は損切りのルールをより徹底するようになった。
「配信を見てくれている人からは、損切りがうまいとよく言われるんです。でも、うまいというより怖がりなんですよ。石橋を叩いて渡るタイプなので、取引の前に必ずシナリオを考えて、こうなったら必ず損切りすると決めておきます。株価が上がるか下がるかは、自分では操作できません。でも損切りだけは、自分の意思で操作できるじゃないですか。だからこれだけは徹底して、今もやり続けています」
ただし、損切りを守っていれば勝てるわけでもない。損切りの回数が増えたときは、手法そのものを疑う。
「チャートに沿ってトレードをして、損切りが多くなったり、勝率があまりにも悪かったりするのは、自分の戦術が間違っているということです。今まで使えたものが使えなくなったなら、また一から検証し直す。この検証を何より大事にしていて、そのうえで思った通りにいかなかったら、すぐに損切りする。その順番ですね」