「今さら株を始めても遅い?」日経平均が最高値圏のいま、個人投資家が「少額から始めるべき」と語る理由
日経平均株価が最高値を更新するなど、「株式投資を始めようかな」と思わせるニュースはここ最近増えている。しかし、「今さら遅いのでは?」「もう少し下がったら始めようかな…」と及び腰になり、デビューを先送りにしている人は珍しくない。結局のところ、今は株式投資を始めるタイミングとしては適切なのだろうか。8月28日に発売された『17人の「億り人」を生み出した投資家が教える 投資初心者が「最初の100日」でやるべきこと』(クロスメディア・パブリッシング)の著者で、個人投資家のDUKE。氏に話を聞いた。全4回の第2回。(聞き手・望月悠木)
みんかぶプレミアム連載「株式投資で億り人に」
「デフレに逆戻り」は低確率?
――インフレ傾向の現在、投資を始めるタイミングとしては適切と言えますか。
以前のような、デフレ時代や、株価が低迷しやすかった時期と比較して、インフレ傾向が見られるようになって以降は、明らかに株価の上昇スピードが増しています。インフレが起きるということは、物価が上がるのと同時に、企業の売り上げや値上げによる利幅も確保しやすくなる、ということです。デフレ時代は企業がコストを転嫁できず、なかなか売り上げも伸びなかった。今後もインフレが続くという前提に立てば、少なくともこれまでの時代よりは、株を始めるには良いタイミングと言えます。
――株価が最高値圏にあると、「これから下がるのでは」とむしろ慎重になる人もいると思います。
デフレの時代に染み付いた感覚がまだ残っている人は多いと思います。ただ、今のインフレ環境がこの先すぐにデフレへ逆戻りするとは考えにくい状況です。投資は結局のところ確率の勝負なので、材料を見ながら「今後インフレが続きそうか」「デフレに戻りそうか」を考える必要はあります。ですが、少なくとも過去10年のデータを見る限りは、「これから下がるのでは」というよりは「インフレが続くだろう」という前提で考えても大丈夫だと個人的には思っています。
「ベストなタイミング」は誰にもわからない
――とはいえ、いつ始めるべきかは悩ましいところです。
結局、タイミングを完璧に図ることは誰にもできません。理想を言えば、暴落した時に買うのが一番です。ただ、初心者がその暴落の初期段階で買ってしまえば、その後さらに9割近く値下がりすることも起こり得ます。結果論でしかわからない以上、株を始めたいという気持ちがあるなら、今すぐ、少額から始めると良いのではないでしょうか。
――「少額」とは、具体的にどれくらいの金額でしょうか。
イメージとしては10万円程度です。ただ、ネット証券であれば「単元未満株」として1株から購入できる制度もあるので、1000円〜3000円程度からでも株式投資を始めることができます。そこは無理のない範囲で始めてはいかがでしょうか。
また、初心者には分散投資をオススメしています。1つの銘柄に集中させてしまうと、その会社に何かあった時に資産全体が大きく揺らぎかねない。少額から始める場合でも、値動きの異なる複数の銘柄やETFに分けて持つことで、リスクを抑えながら経験を積むことができます。
――「安く買える株=値動きが激しいのでは?」という懸念もありますが。
大手企業でもスタートアップ企業でも、そこは値下がりするリスクがあります。また、株は元本保証がない商品です。どうしても元本保証がほしいのであれば、定期預金や個人向け国債という選択肢になります。とはいえ、日本の10年国債の利回りは2%台後半、アメリカの10年国債利回りも4%台半ば程度。それでは、税金や社会保険料を引かれ、さらにはインフレ率が2〜3%程度で推移している現状において資産を増やすことは容易ではありません。結局は、どこをリスクと捉えるかの問題なのかなと思います。