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高市首相の“目詰まり説”に現場社長が異論「認識とのズレはかなり大きい」

(c) AdobeStock

 中東情勢の悪化により、ナフサ由来資材の供給が困難になり、さまざまな業界が混乱状態にある。ただ、高市早苗首相は、資材不足の主要因として「目詰まり」を挙げており、その解消に向けて動いていると再三説明している。実際のところ、「目詰まり」の影響はどれほど大きいのだろうか。今回、主に鳶工事や鍛冶工事、基礎工事などを手がける、東京都大田区に本社を置く建設会社「株式会社野谷組」の代表取締役社長であり、SNS総フォロワー30万人を数える“野谷のオヤジ”こと野谷朋也氏に、政府の認識や求める政策について話を聞いた。(聞き手・望月悠木)

目次

「目詰まり」は本当か?

――高市首相は資材不足の主要因として「目詰まり」と考えています。実際のところ、「目詰まり」の影響が大きいのですか?

 少なくとも現場感覚では、その認識とのズレはかなり大きいです。そもそも、大手ですら資材が不足しています。一応、大手はメーカーとの関係性が、中小零細企業よりも良好な傾向が高いため、ある程度は調達できています。

 それでも「必要量を十分確保できている」という状況では決してありません。実際には、「優先的に回してもらって何とか現場を止めないようにしている」という状態に近いです。

 大手がそういった状況であれば、規模の小さい企業はさらに厳しい。資材不足で、なおかつ大手に資材が優先的に流れるため、町場の工務店や小規模施工会社には、そもそも材料が回ってこないケースも増えています。現場では「発注はしているが納期未定」「次回入荷時期が分からない」という話も珍しくありません。

――高市首相は「改善に向かっている」といった前向きな発言をシーンも多いですが、現場の認識とは大きな差がありそうですね。

 そうですね。また、今回の問題は「値段が上がっている」だけではなく、「高くても手に入らない」という点が深刻です。実際、塗料や防水材、接着剤などナフサ由来の資材では、メーカー側から出荷制限や受注制限がかかるケースも珍しくありません。現場としては、お金を出せば解決する段階ではなくなりつつあります。

 一応、現場では“どこかで流通が止まっている感覚”は確かにあります。ただ、その原因も単純ではありません。中東情勢の悪化による原油・ナフサ関連の供給の不安定化に加え、メーカー側の生産調整、物流コストの高騰、将来的な不足を警戒した先行発注や在庫確保など、複数の要因が同時に重なっている印象です。

 そのため、現場レベルでは「一時的な目詰まりだから、そのうち戻る」という楽観的な空気はあまりありません。むしろ、「今後さらに悪化するかもしれない」という警戒感のほうが強く、「改善に向かっている」という言葉には違和感を覚えます。

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この記事の著者
野谷のオヤジ

(株)野谷組-代表取締役社長/CEO。野谷 朋也(ノタニ トモヤ)(活動名-野谷のオヤジ)。【未来へ繋ぐ技術と職人】という企業理念を掲げている、株式会社野谷組(建設会社)の経営者。SNSの総フォロワー数は30万人を超えていて、TikTokの公式インフルエンサーとして建設業/ブルーカラー業界に関する発信を積極的に行っている。建設工事業の他にも、業界に関する広告サービスや物販事業、エンタメ事業やコンサル事業など幅広く事業展開をしている。その上で、『建設業界をより良くする』という理念を掲げて活動している、【一般社団法人ゲンバくん】において、理事として業界発展の為に不当未払いや多重下請構造の撲滅の為に日々活動を行っている。

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