安易に売らず、下がったら買い増す! 年間120万円超を受け取る著名投資家が教える「再現性のある配当投資」
新NISAをきっかけに投資を始めたものの、配当株を「どの銘柄を・いつ・どう買い増していけばいいのか」で迷う人は多い。
年間120万円超の配当金を受け取り、配当株投資の考え方を説く配当太郎氏に、初心者が最初の一歩を踏み出すための”仕込み”の作法を聞いた。連載全3回の第2回。

目次
配当株の魅力は「使えるキャッシュフロー」にある
配当株の魅力は、利回りの高さだけではありません。株価の日々の上下に振り回されずに済む、その心の置きどころにあるんです。業績が伸びているか、ちゃんとキャッシュを稼いでいるか、それを株主還元に回しているか。この3つさえ自分のなかで確認できていれば、需給で株価が下がっても気にしない。強い銘柄が出てくれば資金がそちらに回るのは仕方のないことですが、いずれ戻ってきます。それまでは、コツコツ配当を受け取り続ければよいのです。
受け取った配当は、基本は再投資でいい。ただ、せっかく現実に入ってきたキャッシュですから、一部は使うのも有意義だと思います。たとえば10万円入ってきたら、5万円は再投資して、残りは家族や友人のため、あるいは自分がほしかったもののために使う。貯めるだけでなく、入ってきたお金をきちんと使って生活を豊かにする。その循環があるからこそ、無理なく長く続けられるのだと思います。
コップの水にたとえるなら、配当はコップから溢れて漏れた分です。どれだけ使っても、水は来年また溢れてくる。しかも増配によって水そのものの量が増えたり、コップ自体が大きくなったりする。そう考えれば、「老後、老後」と切り詰めて自分を締め付けなくてもいいんです。
まずは少額で「買ってみる」
増配株を長く持って育てる。考え方はわかっても、いざ始めるとなると、多くの人が最初の一歩で足を止めてしまいます。「もっとお金が貯まってから」「もっと勉強してから」と。ここからは、その一歩をどう踏み出し、どう続けていくか、具体的な仕込み方の話をしていきます。
まず、「最初の1社をどう選ぶか」。難しく考える必要はありません。おすすめは、自分がよく知っている、生活のなかで身近な大企業から選ぶことです。毎日使うサービス、街で見かける看板、誰もが名前を知っている会社。そういう会社は業績の土台がしっかりしていて、配当を長く出し続けてきた実績を持つところが多い。知らない業界の小さな会社を無理に探すより、よほど安心して持てます。
そのうえで、ひとつだけ確認してほしいのが「配当を減らさず、むしろ増やしてきたか」という点です。過去5年、10年の配当額を並べて、右肩上がりになっていれば、それは稼ぐ力が伸びている証拠になります。証券会社のアプリや会社の決算資料で、すぐに調べられます。身近な大企業のなかから、増配を続けてきた会社を選ぶ。最初はこれで十分です。
そして、買いたい銘柄が決まったら、”足跡をつける”ために一度買ってみることを勧めています。人は、買って初めて真剣に考えるものです。徹底的に調べてから買うのは、感度が極まったプロや著名投資家の話。そうでなければ、買ってから調べればいい。明日や明後日の株価は誰にもわかりません。3年、5年、10年と持って、成長の果実を受け取ることが目的です。