30代はライフイベント目白押し、30代で描くライフプラン みんかぶ編集室 2024.10.08 (2022.01.25公開) 資産形成のはじめ方 30代になると仕事のスキルが向上するため、仕事の裁量が大きくなったり、ある程度の責任を任されたりする人が増えてきます。 このように仕事の能力や責任が変化すると、通常は収入も増加するため、30代は仕事でもプライベートでも充実した毎日を過ごしている人が多いのではないでしょうか。 しかしここで安心してはいけません。30代になると大きな支出を伴うライフイベントが次々にやってきます。 20~30代の皆さんは、ぜひ本記事を読んで将来を見据えたライフプランを考えてみてください。 目次30代のライフイベント30代の懐事情30代以降もライフイベントはさまざままとめ 30代のライフイベント 最近は晩婚化が進んだため、結婚や出産を30代で経験する人が多くなりました。 また30代の既婚者なら、人生の三大支出と言われる「住宅資金、教育資金、老後資金」のうち少なくとも2つ(住宅、教育)の支出がスタートすることになります。 そこで本章では、30代に起こるとされている4つのライフイベント 結婚 出産 子供の入学と教育 住宅購入 について必要な資金を調べました。 結婚の費用 結婚関連の出費を節約する人も多くなっていますが、通常は総額250万~600万円程度かかります。 内訳は、まず婚約や結納で「婚約指輪の購入」や「結納金や結納品の用意」に50万円前後かかっています。 次に、結婚式を挙げるために「結婚式場の手配」「結婚指輪の購入」「披露宴」や「二次会」のセッティングなどが必要です。 最近はレストランウェディングや、親族だけで挙式する方法もよく見られるようになりましたが、それでも挙式には平均350万円くらいの費用がかかっているようです。 また挙式後は、公的手続き(婚姻届を出すなど)にかかる費用こそ小さいですが、同居生活を始めるため賃貸アパート・マンションを借り、家具を購入するなどの費用がかかります。 こうした新生活を始めるためにかかる諸費用は平均75万円程度。さらに新婚旅行に50万円前後の出費をするのが通例です。 これらの費用は内容次第でいくらでも節約できるのは確かですが、少なくとも300万円前後はかかると考えるのが適当でしょう。 出産の費用 医療費は正常分娩なら50万円前後のようですが、難産や低体重のときなどには100万円くらいかかることも少なくありません。 またベビーカーやおむつの購入などにも10万円から20万円くらいかかります。 したがって合計で100万円くらい用意しておくと考えればよいでしょう。 また、出産で気にかけなければいけないのは費用だけではありません。妊婦さんの体調や緊急帝王切開などの非常事態に関しても備えが必要。 出産、妊娠中の保険のあれこれに関しては以下の記事で解説しているので、将来に備えて読んでおきましょう。 関連記事: 出産費用には保険が適用される?適用されるケースや必要な費用について解説 妊娠中は医療保険に入れる?妊婦が医療保険に加入するメリット・デメリットや注意点を解説 子供の入学と教育の費用 子供の教育にかかる費用は年齢とともに増えていく傾向があります。 幼稚園や保育園の利用料金は、公立か私立かによって違いがありますが年間20万~50万円くらい。 小中学校は国公立なら授業料は無償ですが、それでも教材費や課外活動費、受験勉強の費用などを支払う必要があるため、小学校で年間30万円程度、中学校で年間50万円程度の教育資金が必要になります。 私立に通った場合、1年間の学費の平均は小学校で160万円程度、中学校で140万円程度ですが、学校によっては寄付金や海外への修学旅行などに多額の支出が必要な場合もあるので注意が必要です。 住宅購入の費用 住宅を購入してマイホーム生活を始めるタイミングも30代が多くなっています。 住宅ローンを使えるので全額を負担する必要はありませんが、頭金として2割くらいが必要とされています。例えば5000万円のマイホームを購入したい人は、前もって1000万円程度を準備しておく必要があるでしょう。 30代の懐事情 ライフプランを考える上では自分の収入を把握する必要があります。 30代の給与収入(平均値)は、30代前半で年間400万円(男性458万円、女性309万円)、30代後半で年間437万円(男性518万円、女性311万円)です。(金融庁「令和2年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-」より) 別のデータでは、賞与・期末手当の有無によって収入に大きな違いがあることも分かります。 【30代の性別年収額(平成30年)】 男性 女性 30~34歳 402(493.9)万円 316.8(381.7)万円 35~39歳 445.2(552.3)万円 326.4(394.3)万円 ※カッコ内は賞与、期末手当の年間支給額を足した額。(出典:金融広報中央委員会「暮らしと金融なんでもデータ」)。 また2020年の金融広報中央委員会の報告によると、30代の独身世帯の平均貯蓄額は327万円、中央値は70万円でした。2人以上の世帯では平均貯蓄額が591万円、中央値が400万円です1。 これらの数字から、30代の独身者には貯蓄をほとんどしていない方も多くいる一方で、30代の既婚者はさまざまなライフイベントを乗り越えて貯蓄にはげんでいることが分かります。 1) 出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」令和2年金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」令和2年 また、30代は「健康面の備え」も重要になる年代。30代男性では「82.4%」、30代女性では「82.8%」が医療保険※に加入していると報告されています。(参照元:令和元年度 生活保障に関する調査 184ページ) ※このデータにおける医療保険とは、医療保険を含めた生命保険の割合を意味します。 今加入している保険に不満がある、今後の出費に備えて加入している保険を最適化したいという方は一度、保険の見直しも合わせて行ってみるとよいですね。 ・30代男性に人気の医療保険はこちら ・30代女性に人気の医療保険はこちら 30代以降もライフイベントはさまざま ここまで30代にはライフイベントが多いため、計画的に資金を用意しておく必要があるということを述べてきました。 ただし、30代でライフイベントが終わるわけではありませんから、その後もしっかりとライフプランを立て、新たなライフイベントで使う資金を準備する必要があります。 30代以降にもライフイベントはたくさんあります。 例えば子供はすくすく成長して中学校や高校、大学に進学しますし、新しい子供を授かったら、また保育園や幼稚園に入って進学していくことになります。マイホームの購入を先送りしていた人が、4、50代になって購入するケースもよくあります。 さらに年齢を重ねるにつれて老後資金の不安が強くなりますから、退職後の生活を考えて十分な資金を積み立てていったり、貯金を投資に回して増やしたりすることも必要です。 ライフプランを立てるときには、いつどのようなライフイベントがあり、いくらくらいのお金がかかるかを前もって考えておくのが大切です。明確なプランを立てて、計画的に資金を確保していきましょう。 まとめ 30代では結婚や出産などで新しい生活が始まることが多く、これらの出費に加えて教育やマイホーム購入などの出費も発生します。 こうして次々にやって来るライフイベントに対応するにはあらかじめこれらライフイベントを想定し、ライフプランを立てて十分な額の貯金を用意しておく必要があります。 また30代以降もさまざまなライフイベントが多発することが予想され、老後資金の用意も始める必要があるので、これらについてもいくらかかるか考えて早めに資産形成を開始するようにしましょう。 この記事はいかがでしたか?感想を一言!