格付機関(かくづけきかん)
格付機関または格付会社とは、政府・公共団体、企業などが発行する債券に対して、発行体の財務分析、業界分析などを元に、元利金(元本と利息)の支払い能力について見通しを評価し、記号や数字を用いて発表する民間企業のこと。
少し噛み砕いて言うと、信用力を格付けする機関のこと。世界的にはムーディーズ(Moody’s)、スタンダード&プアーズ(Standard & Poors)、フィッチ・レーティング(Fitch Ratings)が有名で三大格付機関とみなされている。
日本の格付機関には格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)などがある。
【格付とは】格付けは、資金調達者(債務者)の借入金の返済能力のことをいう。これは、直接的には、債券の安全性を評価したもので、発行体の信用状態の変化により、発行時期の格付から債券自体の格付も変化していることがある。格付は信用リスクを測るための重要な指標情報となる。格付は「格付機関」が行う。
【信用格付のルール】信用力はA、B-などのアルファベット記号で表し、この評価を信用格付けといいます。この信用格付は一般に無料で公表されており、投資家や金融機関が金融商品を運用する際の参考となるほか、格付けの変更が株価や商品価格に大きな影響力を及ぼします。
たとえばS&Pの指標では、一番最高位の格付からAAA、AA、Aまでを投資適格債権といい、債務不履行のリスクの低い債権である。一方でBBB以下の債権を投機的債権といい債務不履行になる可能性は高いが、リターン(儲け)の大きい債権である。格付会社の、見解の相違、方法論は微妙に異なるため、同じ発行体への評価でも格付会社によって信用格付が異なることがある