テーパリング(てーぱりんぐ)

テーパリングとは、中央銀行のQE(量的緩和)による毎月の資産購入の規模を徐々に縮小していき、最終的に資産購入額をゼロにしていくことです。

米国の中央銀行にあたるFRBは、サブプライムショックに端を発する金融危機で金融緩和のために政策金利を0にまで引き下げました。しかしながら、それでも市場に資金供給が不足している状況であったために、非伝統的手法である量的緩和(QE)と呼ばれる金融政策をQE1、QE2、そして現在も行っているQE3まで3回行いました。

2013年になり、ようやく失業率が回復傾向になってきたために、出口戦略としてQE3で毎月850億ドル(日本円で約8兆5000億円=1ドル100円計算)の米国国債と住宅販売ローン債権(MBS)の資産購入額を少しづつ減らしていくことを議論しています。量的緩和で購入した資産は、償還期間まで保有することになっているので、市場に売り出すことはせず、中央銀行で行く末を終えることになります。

よって、FRBは景気が回復を始めると金融緩和の縮小=現在を起点としての金融引き締めをするために、毎月の資産購入額を徐々に減らしていくテーパリングという金融政策をとるのです。