「両親とも中学受験の経験なし」から開成へ。東大王・後藤弘が語る、我が子を調子に乗せる魔法のアプローチ

「中学受験を乗り切るには、子供を厳しく管理しなければならない」――そんな思い込みから、子供を潰してしまう家庭は少なくない。惜しまれつつ終了した大人気TV番組「東大王」の元レギュラーであり、現在株式会社bestieeを経営している後藤弘氏は、親のそんな過剰な干渉に疑問を投げかける。
本稿では、そんな後藤氏に「両親ともに中学受験ゼロの家庭から開成中学へ合格できた、家での役割分担」を徹底解説していただいた。成績急降下時に子供に安心感を与える両親の姿勢や、苦手を自覚させつつモチベーションを爆発させる「魔法のアプローチ法」とは何か。後藤氏が実体験から語る、合格メソッドを余すところなくお届けする。全4回の第2回。
みんかぶプレミアム特集「中学受験夏休みで伸びまくるコツ」
目次
「実は両親とも中学受験の経験なし」そこから開成合格を掴んだ我が家の出発点
中学受験を控えた親御様の中には、「自分自身が中学受験を経験していないから、子供に上手なアドバイスができない」「塾のハイレベルなテキストを見ても教えられない」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
実は私の両親はどちらも中学受験を経験していませんでした。そのため、我が家の中学受験が始まったとき、親は最初から「こうすれば合格できる」という正解を持っていたわけでは全くありませんでした。本当に右も左も分からない状態だったのです。
では、受験経験のない両親がどうしていたかというと、分からないなりに「周りの人に聞いて教えてもらう」ということを徹底していました。特に私の母親は、周りの経験者や詳しい人に積極的に話を聞きに行き、アドバイスを仰ぎながら、手探りで受験の情報を集めてくれていました。
親に受験経験がないからといって、悲観する必要は全くありません。大切なのは親が完璧な指導者になることではなく、分からないという前提に立って、周囲の力を借りながら子供を支える環境を作っていくことなのだと、我が家のスタートを振り返っても強く感じます。
「夫婦一枚岩で厳しく指導」が子供を潰す?教育パパ・ママの罠
中学受験に熱心になるあまり、「夫婦が同じ方向を向き、一枚岩となって子供を厳しく管理しなければならない」と考えてしまうご家庭は少なくありません。ただ、私自身の経験や周囲を見ていて感じるのは、それが時に、子供の逃げ場をなくしてしまうプレッシャーに変わることもある、ということです。
もし、父親も母親も揃って同じように子供の勉強に干渉し、足りない部分ばかりを指摘する家庭環境だったらどうなるでしょうか。例えば、両親が二人とも「ゴリゴリのコンサルタント」のようなタイプで、毎日のように「今日の宿題の進捗はどうなっているんだ」「なぜこのテストの点数が悪いんだ」とひたすら分析し、課題ばかりをめちゃくちゃに洗い出してくるとします。そこに子供の感情への寄り添いが一切なかったとしたら、小学生にとっては非常にしんどい環境になってしまいます。
この年頃というのは、親からガミガミと言われると、どうしても反発したくなったり、親の言うことを聞きたくなくなったりするものです。それなのに、家庭内における父親と母親の双方が険しい顔をして勉強の管理ばかりをしていると、子供にとっては家の中に一歩も逃げ場がなくなってしまいます。
結果として、中学受験のせいで親子関係そのものが悪くなってしまうケースもあり、それは本当に大きなプレッシャーによるもったいない弊害だと思うのです。