50・60代で不倫された妻へ。「この時期が一番大事」と不倫解決カウンセラーが言い切る理由と損をしない別れ方の全手順
不倫された側が「当然もらえる」と思いがちな慰謝料。しかし現実には、調査費用・弁護士費用を差し引くと手元に残るのは50万〜100万円ということも珍しくない。
さらに証拠が不十分なまま問い詰めてしまえば、慰謝料ゼロどころか逆に婚姻費用を止められるリスクさえある。不倫解決カウンセラーの河村陽子氏に、経済的損失を最小化するための出口戦略と、50〜60代に急増する不倫相談の実態を聞いた。
みんかぶマガジン連載「絶対に損はしたくない!泥沼離婚のマネー戦略」第10回
目次
不倫されたのに「こちらがお金を払って別れる」ケースも。慰謝料の相場と手元に残る金額の実態
——不倫慰謝料の相場と、実際に手元に残る金額を教えてください。
「不倫慰謝料は状況によって大きく異なりますが、実務上は100〜300万円程度で争われるケースが多く見られます。一方で、調査費用や弁護士費用がかかるため、最終的に手元に残る金額が思ったより少なくなる可能性もあります。探偵業者との間で高額請求トラブルになる事例もあるため、契約内容は慎重に確認してください」
不倫慰謝料の請求には時効の問題がある。一般的には、不貞行為と相手を知った時から3年が一つの目安だ。
「『いつ知ったのか』が争点になるケースもあります。離婚後に不倫が発覚した場合でも、婚姻期間中の不貞であることを証明できれば、請求が認められる可能性がある。そのためにも、証拠や記録を残しておくことは大切です。」
——50代の夫の不倫が多いとのことですが、妻側の経済的なリスクとして何が特徴的ですか?
「50代になると社会的地位や収入が安定し、退職金や老後資産が現実的な金額として見えてくる時期です。婚姻期間が長い分、共有財産も大きくなっているケースが多く、離婚や別居の際には、退職金や年金分割、保険、預貯金などをしっかり確認しましょう。
特に、何が共有財産にあたるのかを把握していないまま話し合いを進めてしまうと、本来確認できたはずの資産を見落としてしまうケースもあります。逆に言えば、感情的に動くのではなく、状況を整理しながら準備を進めることが、その後の生活を守る大きなポイントになります。」
「離婚したい」の一言で不利になることも
——離婚を考えたとき、絶対にやってはいけないことは何ですか?
「『離婚したい』という言葉を感情的に繰り返さないほうがいいでしょう。夫婦間の会話やLINEが後から証拠として扱われるケースもあるからです。
実際には、自分は長年不倫をしていたにもかかわらず、『妻から離婚を迫られて精神的につらかった』と主張し、精神科への相談記録などを出してくるということも。不倫問題は『感情で動いたほうが損をしやすい』問題でもあります。だからこそ、勢いで結論を出すのではなく、自分にとって何が最善なのかを整理しながら、建設的に未来を考えていくことが大切なのです。」
——経済的に有利な離婚の進め方を教えてください。
「不倫をされた側、特に経済的な不安を抱えている側こそ、感情だけで動くのではなく、将来の生活の見通しを立てながら進めてください。別居を選択する場合でも、夫婦間のやり取りでは感情的に対立を深めるより、『一度距離を置いて冷静に考えたい』という形で話を進めたほうが無難でしょう」