高配当株を買うな! 年間120万円超を受け取る著名投資家が説く「増配株」という正解
新NISAをきっかけに投資を始めたものの、配当株を「どの銘柄を・いつ・どう買い増していけばいいのか」で迷う人は多い。
年間120万円超の配当金を受け取り、配当株投資の考え方を説く配当太郎氏に、初心者が最初の一歩を踏み出すための”仕込み”の作法を聞いた。連載全3回の第1回。

目次
AI相場に乗った人こそ「出口」を考えるべき
新NISAで投資を始めた人の多くが、いま気になっているのはAI関連株でしょう。この1年、AIやデータセンター向けの半導体銘柄は大きく上がり、そこに賭けた人ほど資産を伸ばしました。ただ、私が問いたいのは、その相場がいつまで続くのか、ということです。
株価はすでに、企業の実力(利益)以上に買われている面があります。マルチプル(株価の割高・割安を測る倍率)が明らかに過熱している銘柄も少なくない。たまたま波に乗って大きく儲けられた人ほど、そろそろ「出口」を考えておくべきです。
その出口として使えるのが、配当株です。AIや半導体に資金が集まった裏側で、逆に売られて値下がりした優良企業がある。そういう株を、下がったいまのうちに買っておくんです。
わかりやすいのが総合商社です。ここ2カ月ほどで、高値から3〜4割下げた銘柄もある。業績が悪化したというより、米・イラン戦争終結に向けた兆しによる原油価格の下落や投資資金がAI・半導体のほうへ流れた結果だと言えるでしょう。稼ぐ力が落ちていないなら、大きな心配はない。下がったところで買っておけば、配当を受け取りながら株価の上昇も期待できる。インカム(配当)も、いずれのキャピタル(値上がり益)も狙えるわけです。
私が配当株にたどり着いたワケ
投資を始めたのは2005年か2006年、ライブドア・ショックのあった後です。もともと政治経済や金融に興味があったので、なんとなく始めてみました。そのあと、皆さんご存じの通りリーマン・ショックが来て、大きなダメージを食らいました。当時の日経平均は7000円から1万円のあいだを行き来するボックス相場で、株価の上昇を狙うのが難しかった。そんななかで、配当金が入ってくるという状況が、自分にはすごく心地よかったんです。
それに、あの厳しい環境で確実に利益を出して、配当や優待を出している企業というのは、それだけ基礎体力があるということが、ある意味で可視化されていた。通信のように収益力の強い企業や、円高の恩恵を受ける企業ですね。そういうところを気長に持っているほうが疲れないし、自分の性格に合っていました。