AIPS「今世紀最高のアスリート」選出・・・時代のアイコン、マイケル・ジョーダンと羽生結弦(1)

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何度でも語りたくなる
さて、マイケル・ジョーダンと羽生結弦である。
こんないきなりの語りが許されるほどに、何度でも語りたくなるのが国際スポーツプレス協会(以下、AIPS)100周年記念式典における「今世紀最高のアスリート」選出の快挙である。
2024年8月7日、AIPSパリ本部で100年間における最高のアスリート男女20人が発表された。
男子はモハメド・アリ、ウサイン・ボルト、マイケル・ジョーダン、ペレ、ロジャー・フェデラー、マイケル・フェルプス、ディエゴ・マラドーナ、フランツ・ベッケンバウアー、ジネディーヌ・ジダン、そして羽生結弦である。
女子はセリーナ・ウィリアムズ、ナディア・コマネチ、ナワル・エル・ムータワキル、シュテフィ・グラフ、エレーナ・イシンバエワ、マルタ・ビエイラ・ダ・シルバ、ティルネシュ・ディババ、フランシナ・ブランカース=クン、マーガレット・アボットとなる。
男女いずれも人類史上の偉大なアスリートであり、納得の選出に思う。
本稿では「今世紀最高のアスリート」としている。各媒体によって「今世紀最優秀アスリート」「過去100年ベストアスリート」など翻訳の揺れはあるが、いずれにせよ世界の歴史における偉大なアスリート20人という意味合いは同様である。
この中に羽生結弦がアジア唯一、いや冬季競技唯一選ばれたことは快挙であり、またその存在と実績からしても必然である。
マスコミの反応は鈍かった
私はこれまで選出直後の『まず、誇ることから始めよう』『歴史上の偉人の中にいる本当の価値』とした原稿を皮切りに『何度でも語りたいAIPS「今世紀最高のアスリート」選出の快挙』として『羽生結弦、そしてモハメド・アリとその時代』『時代の子、羽生結弦と二人の「神」(ペレ、マラドーナ)』『ロジャー・フェデラー、そしてウサイン・ボルトと共に』として、ボクシングの神アリ、サッカーの神ペレ、神の子マラドーナ、テニスコートの神フェデラー、人類史上最速の神ボルトと羽生結弦の「いま」「ここ」における時代のアウラ(ヴァルター・ベンヤミンによる)を綴ってきた。
ともかくこの快挙、何度でも書いて構わないし繰り返すべき事実に思うが、当初からマスコミの反応は鈍かった。この国のスポーツメディアのみならずマスメディアの問題も内包しているのだが今回その点は措く。
それでも、日本の外務省は〈100周年を迎えた国際スボーツプレス協会が1924年~2024年の100年間におけるベストアスリートを発表〉として発信した。世界を知る、その窓口である外務省ならではの達見である。
これを踏まえての、マイケル・ジョーダンと羽生結弦である。英雄エア・ジョーダンいよいよ、というところか。
そんなジョーダンを説明するというのはあまりに無粋とも思うが、ここもあえての紹介とする。バスケットボールの神であり、世界最高峰(というか世界唯一無二といっていい)のバスケットボールリーグNBA史上最高の選手である。20世紀末にシカゴ・ブルズで6度の優勝、5度のMVPに輝いただけでなく、羽生結弦と同様に五輪で2度の金メダル(1988ロサンゼルス、1992バルセロナ)にも輝いている。※1
彼もまたアリやマラドーナと同様、これらの結果以上に時代を、人の世をアスリートとして象徴した「時代の子」であった。
類まれな成績や結果といった数字が素晴らしいことは当然だが、比較史においてはそれだけでは時代の子なりえない。羽生結弦がそうであるように、それこそ先の「いま」「ここ」における時代のアウラとのシンクロニティが必要だ。それも偶然でなく必然のシンクロニティ、これを太古から人は天命、あるいは天道と呼んだ。
ジョーダンもまた、そうした時代に愛されたアスリートである。