リーマンショック(りーまんしょっく)
米国第4位の名門投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに広がった世界同時不況のことです。
2006年12月に、サブプライムローンという低所得者を対象とした住宅ローンを専門的に手掛ける小規模の金融機関が資金繰りに行き詰まり、業務を停止しました。これによりサブプライムローン問題が表面化しました。
2007年夏ごろからの米国住宅価格が下落もあり、米国投資銀行第1位のゴールドマン・サックスと第2位のモルガン・スタンレーは銀行持株会社へ転換、第3位のメリルリンチはバンク・オブ・アメリカに救済合併され、第5位のベアー・スターンズはJPモルガン・チェースに救済合併されました。しかし第4位のリーマン・ブラザーズは2008年9月15日に米連邦破産法11条の適用を申請。150年以上の歴史に幕を閉じることになりました。アメリカ政府はリーマンの経営問題は既に市場に織り込み済みとして破綻処理を選択したのです。これをきっかけに市場には疑心暗鬼が渦巻き、資金の出し手が消え、資金の流動性が枯渇し、世界同時不況に陥ったのです。
世界経済は巨額の財政出動と金融緩和を実施し危機を回避、その後新興国の成長を取込み回復過程に転じました。