デュレーション(でゅれーしょん)
債券のキャッシュフロー(クーポン収入や元本の償還)を加重平均した残存年数のこと。将来受け取るキャッシュフローの現在価値を計算し、構成比を乗じて計算する。債券価格の関数を金利について微分したものとなり、金利の変化に対する債券価格の変化率(感応度)を表している。
債券の利回りの変化に対する債券価格の変化率は、債券のクーポンレートが高いほど小さく、また残存期間が長いほど大きくなる。このように、利回りが変化した場合の債券価格の変化は、複数の要因の影響を受けるため単純には計算できない。そこで、一定の利回りの変化に対する債券価格の変化率を求める方法としてデュレーションが用いられる。
他の条件が同じであれば、デュレーションが大きい(長い)債券ほど金利変動に対する価格変動幅が大きくなり、デュレーションが小さい(短い)債券ほど、金利変動に対する価格変動幅が小さくなる。クーポン収入の無い割引債の場合は、残存年数=デュレーションとなる。
具体的な表現としては、デュレーション「3年」となっている場合は、金利水準が1%上昇すると、債券価格は3%下落するという意味を表す。
また、デュレーションと債券価格との積を金額デュレーション(ダラーデュレーション)と呼び、こちらは金利の変化に対する債券価格の変化量を表す。