鉱物資源利用税(こうぶつしさんりようぜい)
オーストラリア政府が当初計画した資源超過利潤税(RSPT)について、オーストラリア産資源の国際競争力を損なうものであるとして、国内外の資源会社から強い導入反対の声が上がり、これに野党が同調して政権が混乱する動きまで見られたことを受けて、2010年7月2日に政府側が大幅に譲歩する形で発表された新税制。
RSPTと違い、課税対象が鉄鉱石と石炭の2鉱種に限定されたことに加え、その課税率も40%から30%に引き下げが発表された。資源大手はこの変更に合意、豪州鉱業協会も歓迎する姿勢を示しているが、今回の交渉から外された形の中小鉱山企業から反発の声が上がっているほか、もともとRSPTを原資に予定されていた法人税の2%引き下げが、1%に縮小されたことで、資源業界以外の産業界からは、不満の意向が見られている。