半年でパートを辞め、最高月商220万へ。ただの主婦が市場をハックして「バカ売れ商品」を連発できたカラクリ

「ハンドメイド作家として売れるには、唯一無二の作家性やセンスがものを言う」――そんなイメージを前に、「自分の『好き』を並べるだけでは、なかなか売れない」と頭を抱えてはいないだろうか。前回のインタビューで、保育園初日の罪悪感をきっかけに独立を決意した軌跡を明かしてくれた「みぃ」氏も、かつては後発でファンもゼロの状態から市場に飛び込んだ一人だった。
しかし同氏は、作家が「アート」を発表して共感者を待つのではなく、会社員時代に培った「ビジネスライクなマーケティング視点」で他社の隙間を突けば、後発でも必ず勝てると気づき、競合研究を武器に爆発的なヒットを生み出していく。
全4回の第2回となる本稿では、同氏が「名前入りひな祭りポスター」で最初の1ヶ月に100枚を完売させ、さらに「クリスマスタペストリー」で最高月商220万円・初年度売上約1,500万円へと駆け上がった秘訣を激白。さらに、Instagramのアンバサダー施策で全国区の認知を勝ち取り、阪急百貨店への出店オファーまで引き寄せた集客術と、リピート指名を生む「人柄を売る」接客戦略の全貌を余すところなく語っていただいた。
みんかぶプレミアム連載「フリーランスの稼ぎ方大全」
目次
最初の1ヶ月で100枚を完売させた、市場の隙間の見つけ方
ビジネスとして物販をスタートさせる以上、「自分が作りたいもの」をただ並べるだけでは絶対に売れません。「minne(ミンネ)」に登録している多くのクリエイターさんは、ご自身の「アート」を発表し、それに共感した人が買ってくれるというスタンスの方が多いのですが、私はあえてそこに、会社員時代に培った「ビジネスライクなマーケティング視点」を持ち込むことにしました。
まず徹底したのが、競合他社の研究です。売れているショップの商品を見て、値段、デザイン、機能性、バリエーションの数、さらにはラッピングサービスや代行発送の有無まで、すべての項目を洗い出しました。他社が「やっていないこと」や「面倒だから避けていること」を見極め、その隙間を埋める商品を作れば、後発の私でも勝てるチャンスは必ずあると考えたんです。
そうして、私が最初に制作したのが「名前入りひな祭りポスター」でした。
世の中のひな祭りといえば、まだ大きなひな人形をどんと飾るような、古き良き形式的なスタイルも多いです。しかし、私自身がそうだったように、現代の住宅事情では「狭くて立派なひな人形を飾るスペースがない」というご家庭が山ほどあります。それに、高価なひな人形をすぐには買えないけれど、せっかく生まれた我が子のために「手軽でおしゃれに初節句をお祝いしてあげたい」という隠れたニーズが絶対に存在しているはずだと睨んだのです。
インテリアに馴染む洋風のデザインに仕立て、お子さんの名前をきれいにレイアウトして、狭い部屋でも壁に飾るだけで一気に華やかになるポスター。これを手頃な価格でminneに出品したところ、私の読みは見事に的中しました。
なんと、売り出して最初の1ヶ月で100枚がまたたく間に完売したんです。
当時はまだ、SNSを本格的に運用していたわけでもありません。「本当に需要があるんだ!」と確かな手応えを感じ、飛び上がるほどうれしかったのを覚えています。このヒットを境に、私のビジネスは一気に加速していくことになります。