憧れの友人に触発され「東大王」へ!河野ゆかり氏が感謝する親の教育術

神戸海星女子学院から東京大学理科三類に進み、医学部医学科を卒業した河野ゆかり氏。現在はスイス・ジュネーヴ大学大学院に籍を置き、研究の道を歩んでいる。受験では圧倒的な結果を残した河野氏だが、東大合格後に待っていたのは、思いもよらない「自信の崩壊」だった。入学後に味わったギャップと、そこから見えてきた学び方の本質について聞く。全4回の第4回。
みんかぶマガジン連載「天才たちの育ち方」
受験勉強はできても、世間のことは何も知らなかった
念願の東京大学に合格し、医学部へ進学した河野氏。しかし入学後に待っていたのは、自信の崩壊だったという。
「大学に入るまでは、お恥ずかしながら自分は賢いなと思っていたんですけど、いざ入ってみたらあまりに自分が世間知らずすぎて、もう恥ずかしくなって」
テレビをほとんど見ずに育ったため、周囲が知っている芸能人や流行にまるでついていけなかったという。
「テレビとかは一切見なかったんですよね。だから普通は誰もがが知ってるような芸能人を知らない。漫画は読み続けてたんですけど、アイドルとかも嵐ぐらいで止まってて、全然わからなくて。頭でっかちで、全然受験以外のことができないタイプなので」
受験勉強に集中すること自体は、決して間違ったことではない。ただ河野氏の経験は、勉強以外の関心事にほとんど触れずに育った場合、進学というゴールを達成した後に別の壁が待っていることを示している。難関大学に合格させることをゴールに据えがちな家庭ほど、受験と関係のない雑談や流行の話題にも、ときどき付き合わせてみる余地を残しておいた方がいいのかもしれない。
憧れの友人に触発されて「東大王」へ。知識ゼロから雑学を攻略した独自手法
このギャップを埋めるきっかけになったのが、クイズ界隈で有名だった友人の存在だった。当時、クイズ番組「東大王」に出演していた友人を見て、河野氏は強い刺激を受けたという。
「この人本当にすごいなと思って。こんなに何でも知ってるのってかっこいいなと。短絡的に、よし私もクイズをやろうと決めました」
ちょうど同番組で新規メンバーの募集がかかったタイミングと重なり、勢いで挑戦することを決めたという。しかし、雑学の勉強法は受験科目とは勝手が違った。
「過去問の傾向とその対策が大事みたいで。こういう時期の絵画がすごくよく出るっていう感じだったら、各画家の特徴をなんとなく押さえてみたり、道の駅とか駅弁とか、そういうのを全都道府県押さえてみたり。世界遺産だったらグーグルアースでズームインしていく映像を見ながら、ここはどこだって当てるのをずっと繰り返していました」
この行動力の源になったのは、誰かに命じられたことではなく、憧れという純粋な熱だった。目標を定めたら、迷いよりも先に体が動く。受験という一本道を駆け抜けてきたのと同じ瞬発力が、雑学という別の舞台でも、変わらず発揮されていた。
実際、河野氏はこの後2021年から2024年まで「東大王」のレギュラーとして活躍しており、テレビでその姿を見て初めて河野氏を知ったという読者も多いだろう。