分散効果(ぶんさんこうか)
異なる要素の変動に、互いを弱めたり、打消しあって相殺したりする効果のことです。
ポートフォリオの期待リターンは、構成銘柄の期待リターンを投資比率で加重平均したものに等しくなります。これを「平均の加法性」と言います。いくつかの要素を混ぜ合わせたものの平均は、それぞれの要素の平均を足したものに等しくなるのです。
しかし、リスク、すなわち標準偏差はそうではありません。異なる要素を混ぜ合わせたときの標準偏差は、各要素の標準偏差の加重平均値よりも小さくなるのが普通です。
つまり、ポートフォリオを組むことにより期待リターンを平均化し、リスクは平均よりも小さくすることができます。どのぐらい小さくなるかは、構成銘柄がどれだけ独立してバラバラに動くかにかかっています。これを逆に見ると、互いがどのくらい連動するかがわかれば、分散効果の大きさもわかるのです。