テーマ株って何?人気のテーマジャンルと取引時に伴う注意点

ひとこと解説
- テーマ株は特定のテーマに該当する銘柄のことを指す
- 株価の変動が大きい分リスクも伴う
- 正しいリスク管理がテーマ株投資成功の鍵
テーマ株とは?
株式市場にはテーマ株という銘柄群があります。「株価が短期間で2倍以上になりやすい」という投資家にとっては夢のような特徴を持っているので、その存在を知ると個人投資家は安易に手を出してしまうことも多い銘柄群でもあります。
ただ、上がりやすい銘柄というのはそれ相応のリスクを持っているのも事実です。特に投資初心者だとテーマ株に迂闊に手を出してしまい、大きな損失を出して作ってしまう人も多いと聞きます。
このページでは、個人投資家が大好きなテーマ株の特徴と同時に内在するリスクなどを解説していきます。
目次
テーマ株って何? 半導体、DX、脱炭素・・・

テーマ株とは、その名の通りあるテーマに基づく株式群のことです。
厳密な定義はありませんが、例えば携帯ゲームを作る企業ならソーシャルゲーム関連、カジノに関わる機材などを使う企業はカジノ関連、ロボットによる業務自動化を扱う企業ならRPA関連、というように扱う商品やサービスによって分類されます。
2021年10月13日時点では、半導体、デジタルトランスフォーメーション(DX)、脱炭素などといったテーマが個人投資家から人気です。こういった株式は、株価の値動きが非常に激しい傾向があり、初心者が手を出しにくいという特徴があります。
株式投資を始めたばかりの人は、まずはテーマ株の特徴や傾向を知ってから取引を行った方が良いでしょう。
テーマ株の種類 これだけは覚えておこう!
テーマ株は実に幅広くたくさんの種類がありますが、今後社会で重要性を増していくであろうテーマをいくつか紹介します。
※()内はそのテーマ性を持つ企業の例です。
- 人工知能、AI(PKSHA Technology、ブレインパッドなど)
- キャッシュレス(楽天、GMOペイメントゲートウェイなど)
- ビッグデータ(コムチュアなど)
- 自動運転(モルフォ、クラリオンなど)
- RPA(RPAホールディングス、豆蔵ホールディングスなど)
- 半導体(ルネサスエレクトロニクス、ロームなど)
- ブロックチェーン(メルカリ、gumiなど)
- IoT(さくらインターネット、ジグソーなど)
ここではあくまで8つのテーマを紹介しましたが、テーマはもちろんこれだけではありません。ゲーム、旅行などこれまで普通に親しまれたテーマであっても、ふとしたきっかけで盛り上がることもあります。また、時代の流れによって新しいテーマができることもあります。
また、上記のテーマは相互に影響し合っているものもあります、例えばビッグデータ、AI、IoTは相互に関連があります。そのため、ある企業の株式が複数のテーマ性を持つこともあります。
投資家としてテーマ株を扱いたいのであれば、時代の流れに常にアンテナを立てて、社会が今度どのような技術を求めているのかを連想しながら投資を行ってみてもおもしろいでしょう。
株価10倍も夢ではない?テーマ株の魅力と特徴
テーマ株はそのテーマ性の市場における重要度合いによって、株価を何倍にも膨らませることがあります。特に今後の社会において重要度が増していくと考えられるテーマは、特に多くの投資家からの資金が集中することがあります。
テーマ株は、場合によってその株価を何倍以上にも膨らませます。下記は、インバウンドというテーマの関連株として株価が大きく上昇したヤーマンです。

同社の製品は特に中国からの需要が高く、業績が伸びたテーマ株として個人投資家から買いを集めました。
また記憶に新しいところでは、ゲームアプリ「パズドラ」を開発・運営するガンホーオンライン、暗号資産取引所のリミックスポイント、新薬開発で期待されていたサンバイオなど株価を大幅に上げたテーマ株は決して少なくありません
それらの株式は一度注目されると、数ヶ月から1年程度という比較的短い期間で株価を急上昇させます。企業の業績によって株価の売買がされる通常の株式とは異なり、期待感という漠然とした基準のもとで投資される傾向が強いです。
テーマ株はそういった意味で値上がり期待という魅力がありながら、同時に少し投資するには基準があやふやなリスキーな株式でもあると言えます。次項では、そんなテーマ株に内在するリスクについてご説明していきます。
テーマ株へ投資の注意点 暴騰と暴落はセットで考え常にリスク管理を
テーマ株は先ほどお伝えしたように、暴騰と暴落があります。
特に、新薬開発をテーマとするバイオ株に至っては、上げるところまで上げきってから暴落することがあるため、かなりリスクのあるテーマです。これまでにもいくつかのバイオ株が、大きく上昇した後に最終的にストップ安を連発するという事態に見舞われました(下記チャートは、バイオ株の筆頭であるサンバイオ)

こういったバイオ株は個人投資家好みの株式ということもあり、株価が企業の現在の実力以上に釣り上がることがあります。信用取引による資金も多量に流入し、バブル化することも多いのです。
テーマ株として加熱している時には、誰しもが買いの一手で株式の上値を追っていきます。しかし、テーマ性に陰りが生じると誰も株を買わなくなり、我先にと売り注文を浴びせることになってしまうため、パニック売りが起きやすい環境となり暴落することも多くなるのです。
テーマ株にはおおきな利益を上げるチャンスと当時に、大きなリスクも内在していることを忘れないようにしましょう。